4話 ページ4
週末、夜にいつものように歌を歌いに川辺へと向かった。
人通りも少なくなり、日も沈むと辺りも暗くなる。
A「ラララ…ラーララ……」
なかなか思うように声が出ない。
芝生の上に座ると考える。
もうこのまま、何処かへ消えたい…そんなことをふと考えた時だった。
弔「あぁ、オマエか。」
A「！？」
バッと、声のした方を振り向けばそこには死柄木がいた。
A「ぁ…………し、死柄木、さん………」
弔「名前、なんで知ってんだ？」
A「えっと……この間、別の人がそう呼んでたから…」
弔「あぁ、黒霧か。今日も歌ってたのか？」
死柄木からの問いに、頷く。
弔「聞かせろよ。」
死柄木にそう言われれば、心の奥底がむず痒くなった。
頷き呼吸を整える。
自然と声が出た。
彼からの言葉はどこか酷く安心できたからだ。
弔「………悪くないな。」
死柄木もどこか穏やかな顔をしているように、Aは感じた。
それが本当かどうかなんて分からない。
少なくとも、自分がそう感じたならそれでいいと思っていた。
A「死柄木さんは…今日もお散歩？」
弔「あぁ…そうかもな。黒霧から逃げてきた。」
バレてるだろうけどな、と死柄木は呟く。
Aは隣に死柄木がいるだけで、心臓が破裂しそうなくらい早鐘を打っていた。
pi pi pi pi pi
携帯のアラームが鳴る。
Aは残念そうにそれを止め、荷物を手にした。
弔「帰るのか？」
A「うん。…………あの…また、会える？」
Aの言葉に少し驚いたような顔をして死柄木は立ち上がるとAを見下ろす。
弔「気が、向いたらな」
その言葉にAは口元に笑みを浮かべた。
会える可能性がある。それだけでもAには十分だった。
A「それじゃ……またね、死柄木さん…」
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mikael(プロフ) - あすぅさん» コメントありがとうございます！のんびりペースではありますが続きも頑張って書いていきますので、お待ちいただければと思います！ (2022年1月22日 21時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
あすぅ - 最初から読ませていただきました!面白かったです!続き楽しみにしてます (2022年1月21日 19時) (レス) id: 8561b5144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年12月7日 1時
