12話 ページ12
緑「そりゃ、心配するよ。僕は君にお世話になったし…それに、麗日さんたちもAさんのこと、心配してたから…」
A「やめて、ください。私は貴方達に心配してもらうような人間じゃ……ないです。」
Aが視線を緑谷から逸らした直後、緑谷が一瞬でAの目の前に移動しその手を掴んだ。
A「は、離してっ！」
緑「君が話をしてくれるまで、離さない！」
A「な、何も、言うことなんてないです！！」
必死に逃げようとするも、緑谷の力には敵わなかった。
このままでは、確実に学校に連れ戻される。
A「たす、けてっ！トガちゃ………」
ヒ「出久君、何をしてるんですか？」
緑谷の真後ろにトガが立っていた。
その声に反応して緑谷は振り向き、そしてAを庇うように背中に隠す。
ヒ「本当は出久君とたくさん遊びたいです。でも、今日はAちゃんと大事なお出かけをしてます。だから、その手を離して下さい。」
じゃないと、貴方の血を貰います。そう言って、トガは恍惚とした笑みを浮かべナイフを構えた。
緑「Aさん、ここにいちゃ危ない！あの人から逃げ…「トガちゃん！」
なんとか緑谷の手を振り切り、急いでトガの後ろへと移動した。緑谷の困惑した様子に一瞬申し訳なく思うも、Aはトガちゃんに無理はしないで、と伝えた。
ヒ「あー…逃げられちゃいましたね。残念です。Aちゃん、そろそろ行きましょうか。」
緑谷との攻防戦を繰り広げ、緑谷は若干怪我を負うもその場から少し離れたあと、Aに向かって叫んだ。
ー必ず、助けに来るから！ー
その言葉を聞き、Aは眉間に皺を寄せた。
要らない。そんなもの。
助けに来て欲しいなんて思ったこと、ない。
私は、弔のそばに居れればそれでいい。
弔だけは、私を必要としてくれる。
それが、この力のせいだってことも、この力しか要らないことも知ってる。
それでもいい。私が、弔のそばに居たいから。
それだけで、いいんだ。
A「ねぇ、トガちゃん……」
ヒ「なんですか？」
私にも、戦う術を教えて。
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mikael(プロフ) - あすぅさん» コメントありがとうございます！のんびりペースではありますが続きも頑張って書いていきますので、お待ちいただければと思います！ (2022年1月22日 21時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
あすぅ - 最初から読ませていただきました!面白かったです!続き楽しみにしてます (2022年1月21日 19時) (レス) id: 8561b5144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年12月7日 1時
