帰り道の約束 ページ6
一日中撮影をして、気づけば日も落ちてきていた。
モ「あ、シルク！俺Aちゃん送ってから戻るよ」
シ「おう、わかった。また後でなー！」
A「え、いいよモトキ。私一人で帰れるよ？」
モ「いいの！俺がそうしたいんだ。ダメかな？」
首を緩く傾げ、そう聞いてくるモトキに、仕方ないなぁ…と眉下げつつ、よろしくお願いします、と頭を下げた。
モ「カメラ、持つよ。重いでしょ？」
カメラバッグを持つとモトキは肩にかける。
A「ありがとう。あれだけ動いてたのに大丈夫？辛く無い？」
モ「んーん、俺ら動くの好きだし、体力はあるからそんなやわじゃないよ？」
そう言いつつ、公園から駅に行く途中の道路でモトキはさりげなく私を歩道側に移動させた。
そういうさりげない優しさに心臓が高鳴る。
二人で他愛無い話をしながら帰る。電車の中でも、いろんな思い出話をした。
モ「今どこ住んでるの？」
A「今はホテル住まいだよ。明後日には、契約したマンションに行くことになってる。」
モ「明後日か……俺、オフの日だから手伝いに行ってもいい？」
A「え、いいの？」
モ「うん、手伝いたい。何時にどこにいけばいい？」
ちょっと待ってね、と声をかけ携帯を手にし引っ越しスケジュールを確認した。
モトキとまた会える…そう思うと口元が緩む。
A「えっと、業者が9:30にはマンションの方に来るから、荷物入れてもらってから…かな。お昼くらいに一度駅で待ち合わせてご飯食べてから作業しようかなって思ってるの。どうかな？」
モ「分かった。じゃぁ、12:00に駅でいい？」
モトキの提案に頷き、ホテルの前まで送ってもらった。
A「今日はありがとう。みんなの事撮影できて楽しかった。シルクくん達にもよろしく伝えて。」
モ「うん、言っとく。じゃぁまたね！」
モトキと分かれて、ホテルの部屋に行くと荷物を置いてすぐさまベッドに倒れ込む。
心臓が、もたない。
好きが溢れてくる。
ベッドから落ちるように床に座り込み、カメラを取り出すとデータの確認をする。
あの時撮ったモトキの写真を見て、どうしようもなく泣きそうになった。
好きだ。
やっぱり、モトキが好き。
好きすぎて、胸が苦しくて、泣きたくなる。
こんなにも人を好きになったのは人生で一人だけだ。
いつか、この思いを彼に伝えなければ…と思いつつもカメラを仕舞った。
A「………お腹すいた。ご飯食べに行こう。」
財布を片手にホテルの部屋を出た。
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます！少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした！ (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年1月30日 14時
