親友の職業 ページ29
モトキの隣に座ると、モトキが手を握って来た。
その温もりを堪能していると、モトキに聞かれた。
モ「Aちゃんって、歌すごく上手いよね…何かやってた?」
A「え……何かって…?」
モトキに聞かれて首を傾げる。
例えば、ボイトレとか…?と聞かれうーん、と考える。
A「まぁ、モトキにならいいか…。実は…以前親友に誘われて…一緒にCD出した事があるんだ…」
そういうと立ち上がり、棚から一枚のCDを取り出しモトキに渡した。
モトキはそのCDを見て驚く。
モ「え、この人って…」
A「うん、向こうじゃ結構有名なシンガーソングライターだよ。その人の歌のコーラスで出てるんだ。顔出ししないって約束で。本格的なものだからそれなりに練習もしたんだよね…」
もともと、歌を歌う事は好きだったので気兼ねなしに出てみたのだが、人前で歌うと必ず同じような反応をされ最終的には歌手にならないかとスカウトもされた。
ただ、自分がやりたいのは写真を撮る事で、歌手として生きていく事じゃない…そう思っていたため断ったのだ。
A「まぁ、そんなわけで、ついね、久しぶりに歌ってあのような事になってしまったのデス」
モトキに少しだけ寄りかかり、くっつくとモトキはそうだったんだね、とだけ答えてそれ以上深くは聞いてこなかった。
モ「あ、ねぇ、このCD聴きたい。今聞いたらだめかな?」
A「恥ずかしいよ…」
お願い!と頼まれ、仕方ないなぁ、とプレーヤーを持ってくるとそれをかけた。
スピーカーから聞こえてくるケイの声とサビで聞こえる私の声にモトキは楽しそうに曲を聴いてノッていた。
モ「今もこのCDって売ってるかな?欲しい!」
A「えぇーー、だめだめ!絶対だめ!」
恥ずかしいからダメ!と伝えるもモトキはニコニコ笑って誤魔化していたが、あれは絶対後で入手するやつだ…と諦めた。
A「そうだ、モトキ今日夕飯食べて帰る?」
モ「え、いいの?じゃぁ一緒に作ろうよ。なんなら一緒に買い物行く?」
材料があるか、確認してみるね、と立てばモトキも後ろをついてきた。
冷蔵庫を見るも、ほとんど使い切った後で食材が残っていなかったため、二人で買い物に行く事にした。
A「駅前のスーパーでいいかな?」
モ「うん、いいと思う。行こうか。」
貴重品を持って、上着を羽織ると外に出た。
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます!少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした! (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mikael | 作成日時:2021年1月30日 14時