【文スト】我、妖狐なり

説明を求む ページ6

やはり流石は双黒というべきか、双方の仕事はあっけなく終了した。


康「終わりましたね。思っていたより時間が掛かってしまいました」


中「康成さん、なんでここに…」


出会ってから思っていた疑問を口にする中也。
太宰も一寸頷くので、同じ事を聞きたかったようだ。

本来、Aの元にいるはずの人が、自分達の目の前にいるのだ。
それは疑問も沸く。
康成本人は別段気にした様子も無いのだが。



康「ただの通りすがりですよ。お母様に頼まれて茶葉を買いに来ただけですから」


ふんわりと笑った康成は、さて、、と何処かに目を向けた。

その方向には、茶衛山と呼ばれる山がある。


康「帰りませんか中也くん。どうせ見られているんです。
このまま帰っては、お母様が機嫌を悪くするでしょうから」


と、自嘲気味に笑った。



中「母さんの機嫌が悪くなるのがいけない事は分かってるんですが、仕事が…」


康「電話一つでどうにでもなるでしょう。お母様が首を長くして待っておいでですよ」


太「Aさんを待たせないでよ、中也。早く行ってあげなよ」


太宰の謎の後押しに「手前は何がしてェんだよ…」と不服そうにしながらも、了承した。



康「太宰くんもいらしては？お母様も大勢の方が喜ぶでしょうし」


太「え？」


太宰もお誘いを受けた。
太宰にとっては願い続けていたまたとない好機。

それに、、と康成が続ける。


康「それに、そこで固まっている子達にも説明をしてあげなければならないでしょう？」


太・中「「あ」」


敦と芥川は会話に入れないまま、置き去り状態なのであった。




敦「(誰か説明してくれ…！！)」←

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