辰雄 ページ36
敦が文様を入れてから、更に数日が経った頃。
Aの社へ入る扉が開かれた。
出てきたのは……
春「母様は居るやろか」
敦「春夫さん!」
春「敦くんか。話は中也くんから聞いとるで」
文様を入れた次の日、敦は中也に会った。
Aを訪ねてきた中也と世間話のようなものをしたのだ。
ついでとばかりに、体術の稽古もつけて貰った。
体術はAの苦手な事の一つで、春夫か中也が強いのだが…
春夫は体術より一方的な暴力と云うのが正しいので、Aには中也から習うことを勧められていた。
敦「中也さんに会ったんですか?」
春「見てみたいか?ポートマフィアの幹部と、異能特務科の上級構成員が密会しとるとこ」
敦「絶対嫌です」←
話しているのがバレれば、スパイを疑われるのが関の山。
処罰は然るべきものであるだろう。
電話がかかってきて、新門下生が入ったと聞いたのだそうだ。
春「まぁ、世間話も程々にしとかんとな。母様は?」
敦「お母さんですか?いらっしゃったと思いますけど…お母さーん!」
A「何じゃ?おお、春夫かや。珍しいのう、何時もは一度帰れば三月は戻らぬと云うのに」
春「それどころとちゃうで、母様。下は危のうなってきとる」
春夫は今まで敦が見たことのない険しい顔でそう云った。
春夫の云う下というのは、外の世界のことである。
A「………話…してもらうぞ、春夫」
春「勿論や。俺はその為に仕事抜け出して来たんやからな」
春夫とAは社の奥の座敷へ入っていった。
辰「康成さん、敦兄ちゃん、僕、下を見に行きたいな」
敦「危険だよ。お母さんと春夫さんが出てくるまで待とう」
敦の堪が下へ降りるのは危険だと告げている。
探偵社での日々の経験から、感じた事のある嫌な雰囲気。
康「敦くんの云う通りです。お母様が話を聞き終わるまで待ちましょう。大丈夫です。何と云っても私たちのお母様ですから」
辰「僕、母上が守ってきた町が壊れるのは見られない…そんな奴、僕がこの手で処罰してやる」
辰雄は何か決心したような顔をしていた。
思う。
あの時止めていれば。
その場にAが居さえすれば。
ナニカが変わっていたのではないかと。
こんな結末が存在していないのではないかと。
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作者のミカドです。
更新遅れてすいません…この二週間休みが無くて…
夏休みらしい休みがやっと来たので、更新頑張ります!
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ミカド(プロフ) - Akizakuraさん» コメントと応援、ありがとうございます!一応学生なので、勉強が本文なんて言ってるうちは頑張らないといけないですから…(;'∀')応援いただけましたので、更新頑張りますね!! (2018年8月21日 16時) (レス) id: b4b24d9cc7 (このIDを非表示/違反報告)
Akizakura(プロフ) - 学業が御忙しいんですね(´・ω・`)本当にお疲れ様です(*_*)大変だとは思いますがこれかも頑張ってください♪ヽ(´▽`)/応援してます(*´ω`*) (2018年8月21日 15時) (レス) id: 217d5b7b33 (このIDを非表示/違反報告)
ミカド(プロフ) - ルナ・スカーレットさん» コメントありがとうございます。見切り発車なので、現在私も悩んでいる最中です(;^_^A これからを楽しみにお待ちください! (2018年8月2日 18時) (レス) id: b4b24d9cc7 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ・スカーレット - いつも楽しく見させて頂いてます!頑張ってください。ところで、太宰さんが息子の仲間入りする日は来るのでしょうか。 (2018年7月31日 16時) (レス) id: 5eea7c1ec6 (このIDを非表示/違反報告)
ミカド(プロフ) - 鈴華さん» コメントありがとうございます。鈴華さんの期待に答えられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします! (2018年7月12日 23時) (レス) id: b4b24d9cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカド | 作成日時:2017年12月28日 18時