【文スト】我、妖狐なり

合図 ページ4

太「ここだよ、敦くん」


太宰が立ち止まったのは、最初の被害者である警官が見つかった四番倉庫。
調査班もこの辺を調査したはずだ。
優先すべきは、最低ノルマである安否確認。この近辺から捜査するのは妥当である。




敦「ん？」


敦はその目に何かを見止めた。
注意しながらゆっくりと歩を進める。

何か見たことのあるような…


太「敦くん？」


太宰が声をかけたのとほぼ同時に、敦は脚を虎化させて後方へ飛んだ。


敦が先程まで立っていた場所には、何度か見たことのある黒布が突き刺さっていた。



？「避けたか。そのまま殺されていれば楽になったものを」


敦は体勢を低くする。
何度か対峙したことのあるアイツが、また襲ってきたのだ。


倉庫の陰から姿を現したのは、やはり芥川だった。


敦「芥川っ……！！」


太「待つんだ敦くん」


今にも飛び出しそうな敦を制した太宰。

芥川が攻撃してくることを懸念し腕でガードするが、待つ衝撃はやってこない。


芥「太宰さん？人虎？何故ここに！？」



言葉から察するにここで待っていたのは二人ではないらしい。
探偵社組からしてもここで時間を取られるのは得策とは言えない。


戦いに来たでは訳ないことを説明しようとしているところで、
太宰にとって一番聞きたくない声が聞こえてしまった。



？「何やってんだ、芥川」


太「げ…この声は…」


？「なんだってこんなところで手前に会わなきゃならねェんだよ、糞太宰」


太「私だって会いたくなかったさ。早急に帰り給えよ、中也」



犬猿の仲である太宰と中也。
会えば即、殺 し合いに発展する敦と芥川。


両者の間に火花が散った。




？「はぁ…」


誰かがため息をついた。



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3日まで親戚宅をまわっており、更新が出来ませんでした。
申し訳ありません。

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