【文スト】我、妖狐なり

数日後【特別編】 ページ21

敦は最近Aの社に来れていなかった。

とはいえ、話は無くなったわけでは無いし、仲が悪いわけでも無い。



ただ単に時間が無いのだ。

朝から晩までヨコハマを走り回る身。
家に帰り、食事と風呂を済ませたら電池が切れたように眠りにつく。


明日は漸く取れた休暇だ。

敦「最近行けてないし、Aさんのお社にいってみようかな…」

余りに行かないと、理不尽な神隠しに合うかもしれないし。


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昨日考えていたように、茶衛山へ来た敦。


敦「我、茶衛の主に認められし者なり」


敦の言葉に呼応する様に空中が歪む。
そのまま鳥居を潜った。


潜った先は、来ずとも変わらぬAの社。
変わったといえば、満開だった桜が葉桜に変わったくらいである。


敦「お久しぶりです、Aさん。暫く来れてなくてすいません」


A「おお、敦、久しいのぅ…儂は子供たちの話を聞くのが楽しみじゃと言うに。儂の楽しみを半減しおって」


敦「あはは…すいません」


その後、辰雄と康成も集まり、話に花を咲かせた。



辰「敦兄ちゃんは何で今日お休みなの？何時も取れないんでしょ？」




敦「今日は誕生日だから、取りたかったんだ」




A「早う言え！康成、何か有ったかえ？」


康「茶漬の素ですかね？人に上げられる物は」


敦「あ、いや、要らないですよ！」


康「とか云って、目が輝いてますよ。茶漬好きでしたよね？ささやかな誕生日祝いです」



こうして、敦はプレゼントを手にした。
祝われるというのは初めての経験であった。


A「良いものじゃろう？家族に祝われるのは。儂は子供達の笑顔が見たいでのぅ。お主さえ良ければまた祝われてくりゃれ」


孤児院で受けたことの無い祝福。
家族も同然の人達に祝って貰えるのはこんなにも嬉しいのか。



「「「敦(くん)お誕生日おめでとう」」」



また、もし良ければ。

来年も祝ってくれませんか？
今度は探偵社の人達も一緒に。





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作者のミカドです。
敦くんのお誕生日祝い話でした。

もっと絡ませられれば…
更新しとけば良かったと思ってます…

もう少し書きたかったのですが、都合上1話に纏めました。
読みにくいと思われます。申し訳ありません。

※タイトル少し変えました。数年後な訳ないですね…


敦くんがこれから歩む人生に幸多からん事を！

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