少々意地悪警報【孤爪研磨】

警報7 ページ9

教室に着くなり、ピロンと携帯が鳴る。

　
もちろん「監視」の写真つきだ。


朝からご苦労なことだ。専用のフォルダに保存したのを確認して、携帯をしまう。





冬真くんと帰った昨日の帰り、どうやって犯人を捕まえるか、だいたい作戦は伝えてもらった。


ちなみに生徒会との接触は見られていないはず。


昨日は閉館ギリギリまで図書室におり、裏庭や色々なところをうろうろし、あとはトイレで一定の時間過ごし、


さすがにいないだろうという時間まで粘って、生徒会室を訪れたのだから。





学校での写真しか送られないのだから、相手も学生だろうと勝手に推理した結果だ。


冬真くんに話しても、それで合ってる、ということで。


とりあえず今は冬真くんに言われた通り、いつも通りにしている。


画像は今までのはきちんととってあるので、変わらず残しておく。


あと、黒尾先輩とはあまり近寄らないこと。黒尾先輩が元凶だということは、加賀先輩を通して伝えて、


あまり近寄らないでいてもらうとのこと。


生徒会メンバーにはもちろん近寄らない。報告は冬真くんの携帯に、夜毎日直接送ることになった。


怖いお姉様方の監視も、あっちに任せてもらえばいいとのこと。


私がしなければいけないのは、二つ。


私がいつも画像を送られたあとに後ろを振り返って誰もいないのは、犯人が撮ったあと、隠れてから送るから。


私は、送られたあと、その撮られたらしき場所を写真で撮り、あとは辺りを見回して隠れられそうなところを覚えておくこと。


場所を見つけても、犯人を探さなければいいらしい。


で、二つ目。





「A〜。なんで携帯にばっか目を向けるの」


「別に〜。私の勝手でしょう」


「だから俺も勝手にする〜」





絶対に孤爪研磨に悟られないこと。

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