少々意地悪警報【孤爪研磨】

特別警報4 ページ24

「彼女たちがやっていることは、立派な犯罪だ。生徒会長として……、いや、これは人としてとめるべきだ。


だが、変に探りを入れて警戒されて、証拠ムービーが録れなかったり、犯罪が増えたら元も子もない。


そこでだ。被害者はきっと怖くて名乗れないだろうし、被害者を探すグループと証拠ムービーを録るグループと別れることにする。メンバーいうぞ」





冬真くんは一通りいうと、ぐるりと辺りを見回す。そして順番に名前を呼んでいった。


割愛してささっと話すと、まず証拠ムービーメンバー。


孤爪研磨、塚田みのり、霧崎冬真。


残ったメンバーは、被害者探しのグループ。


私、黒尾鉄朗、加賀雄大。


まあ妥当だと思う。黒尾先輩は「俺意外に顔広いからな!」なんてきいてないのに自慢して意気込んでいる。


だが、ちょっとおかしくないか、このメンバー。





「……他の生徒会の方々は?」


「ん?……ああ、言ってなかったな。あいつらもきちんと仕事を任せて、今それを調べてもらってる。心配するな」





……うん。なんとなくわかった。


いやあまり把握出来てないんだけど。もう頑張って捜査するしかないね。





これから私たちは、二つのチームに別れて捜査することになる。


連絡先を交換して、私と黒尾先輩と加賀先輩は、とりあえず解散となった。


研磨と冬真くんとみのりさんは打ち合わせがあったようだけど、研磨は私たちが帰るところを見ると、


「あ、じゃあ俺、Aと一緒に帰るから」


と言って、私のところに来た。


……なるほどね。どうりて冬真くんとみのりさんがニヤけてるわけだ。


なので、私と研磨は今手を繋いで二人で帰路についている。


黒尾先輩は先に帰ったようで、加賀先輩は寄るところがあるからと曲がっていくところを見た。


実質二人きりで、手を繋いで並んで帰っているところである。

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