ゆらり、くらり、恋心。 〜鈴木達央〜

sweet sweet days * 21 ページ25

Aside





おかげで、鈴木さんにご飯食べたいって言われるし...。




あぁ、もう散々。




そんな気分でもキッチンへ向かうといい匂いがした少し救われる。




A「今日、出かけてよかった。」




こんなことになるなんて思ってもいなかったし。




普段はあんまり飲まないんだけど、今日だけは少し飲んでもいいかな。




私ってお酒弱いからさ。




初めて飲んだ時はもう、楓の前で散々だったよ。




A「一杯だけだから....。」





美味しいのは、美味しいんだから。




私は作っておいたスープを注ぎ、さっとパスタをゆでる。





ソースはミートソースでいっか。





鈴木さんってトマト大丈夫だよね？




A「すみません、鈴木さんってトマト大丈夫....、って！！？」




僕がひょいっと頭をキッチンから出すと、鈴木さんが僕の部屋にかけている服を....。





鈴「あぁ、すまん。なんか、作りかけかなぁって思って。」





A「あの...、恥ずかしいのであんまり見ないでください...。」




うん、私が作っている服なんだけど....。





それはいかにも女の子らしいフリルだくさんの....。




絶対、私は似合わないから着ないんだけど。




こういう服好きなんよね....。




変な、趣味.....だよね。





鈴「へぇ、すげぇな。」





A「へっ？」




鈴「ん、だってなんかすげぇじゃん。自分で服作れるなんて。」




A「そうですか、変じゃないですか..........?」




鈴「変........?」





A「変な趣味じゃないんですか....?」





鈴「いやいや、俺は凄いと思うよ。」




A「.......................。」





そんなことを言われると何でだろう.....。




そんな笑顔で言われるとなんでだろう.....。






心が、温かくなっていく.....。

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