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仲間との親睦 ページ7

授業後のホームルームが終わってすぐ、電話がかかってきた
携帯には、《柊暮人》と表示されている

私は受話ボタンを押して、出た

「何」

『ふむ。どうかなさいましたか、暮人様______と言えよ』

「はは、絶対に嫌」

私の返しに、彼は愉快そうに笑う
それに思わず顔を歪めそうになるが、耐えた

こいつのことは少し苦手だ

前の私も、彼のことは嫌いだったらしい

グレンと深夜が、私の携帯に注目している
帰り仕度を終えた美十ちゃんと五士も、こちらを向く

五士が半笑いで言う

「学校が終わってすぐ電話って、彼女かなんかか?」

「……え⁉」

美十がそれに反応し、こちらを睨んでくる

盛大な勘違いをしないでほしい
弁解するのも面倒なので、彼らを無視する

彼との会話を続ける

「で、結局何の用なのかな?」

『明日の昼休み、生徒会室に来い。グレンたちにも伝えてくれ』

「わかった。話はそれだけ?」

『ああ、それだけだ。では明日』

そこで、通話が切れる
グレンが椅子に座ったままこちらを見上げ、言う

「暮人か?」

「恋人だよ」

私がふざけて返すと、美十が過剰な反応を示す
頰を紅潮させ、こちらを睨む

「ちょっと!まだ修行中の身空で、恋人を作る暇なんてあると思ってるんですか?」

許嫁はいるけどね
だが、そのことについては一切触れないらしい

深夜が笑い、美十に言う

「今の電話、暮人兄さんからの呼び出しだよ」

「……え?って、え?そうなの?」

美十が驚いたように私を見る
すごい変わりようだ

私は笑いながら答える

「明日の昼休み、生徒会室に来いってさ」

「俺たちもか?」

「うん」

するとグレンは立ち上がり、教室を出る
それを聞くためだけに、ここに残っていたようだ

私も席を立ち上がり、教室を出ようとする

「ちょ、まさかA、あなた、暮人様にあんな態度とってたの?それこそ問題……」

それ以上付き合ってられないので、私は無視する

廊下では、既に三人が待っていた
グレンとその従者たちと、仲良く話している

最初に、唯が気づく

「あ、A様‼」

続いて俊が微笑む

「お待ちしておりました」

彼らはいつも通りの行動を取っている
だが、海里だけはやはり、浮かない顔をしていた

グレンの従者たちに微笑みかける
すると彼女たちは盛大に顔を歪めた

どうやら私のことが嫌いらしい

私はそれに苦笑いを浮かべ、そのままこの場を去ろうとした

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ゆうな(プロフ) - セラフ作品 , 全部読ませていただきました ! どれもお気に入りです 。更新楽しみにしています ! 頑張ってください ! (2018年10月12日 0時) (レス) id: dbe1d7a27d (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです!更新頑張ります。 (2017年12月27日 19時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年12月16日 0時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2017年7月5日 20時

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