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教室に行くと、生徒たちの視線が一気に集まるのを感じた
一瞬の静寂の後、見知らぬ生徒たちが駆け寄ってくる
「A様、お怪我はもう大丈夫なのですか⁉」
「お久しぶりです、A様の元気な姿が見られて良かったです‼」
次々にそんな言葉が掛けられる
私はそれに笑みを浮かべ、答えた
「もう大丈夫だよ、心配してくれてありがとう」
いつもこんな感じなのだろうか
前の私は人気者だったらしい
それは多分、分家の当主だからだと思うけど
適当にクラスメイトをかわし、自分の席へと向かう
確か、柊深夜という男の前の席だ
暮人の義理の弟らしい
「やあ、久しぶり」
珍しい白い髪に、青い瞳
にこにこと優しい笑みを浮かべた男が、話しかけてくる
彼が柊深夜だ
「久しぶり、深夜」
私は席に座りながら答える
それに彼は不服そうに続けた
「暮人兄さんが全然会わせてくれないから、心配したんだよ?」
「あはは、ごめんね、心配かけて」
彼の言葉に、私は作り笑いを浮かべ答える
それに彼は目を細める
だが、それも一瞬で、彼の視線が外された
バレてはいない、らしい
いまいち確信が持てないが
自然に微笑んだつもりなんだけどなぁ
さすが柊家
油断はできない
「グレン、久しぶりなんだから挨拶くらいしろよ」
彼の隣に座っている、一瀬グレンという男がこちらを見る
ウェーブがかった黒髪に、紫の瞳
……まっすぐで綺麗な目を持った人だなぁ
きっと彼は、良い人なのだろう
暮人曰く、仲間を捨てれない扱いやすい奴だと言っていた
グレンはムッとした表情で、こちらを睨む
「遅い」
ただ一言
それだけ言って、また窓へと視線を戻してしまった
私はそれに笑う
「えー、久しぶり会ったのにそれだけ?」
「うるせぇ。おまえがグースカ寝てた間に、戦争は随分と進んじまってるんだよ」
《百夜教》との戦争の話だろう
これも暮人から聞いたため、ある程度は把握している
深夜が笑う
「だから一緒に頑張ろうって素直に言えよ」
「グレンはツンデレだね」
「黙れ」
そこで、予鈴の鐘の音が鳴り響いた
それを聞き、私は前を向く
……ま、本当に頑張らないとねぇ
そして私は小さく、溜息を吐いた
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ゆうな(プロフ) - セラフ作品 , 全部読ませていただきました ! どれもお気に入りです 。更新楽しみにしています ! 頑張ってください ! (2018年10月12日 0時) (
レス) id: dbe1d7a27d (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです！更新頑張ります。 (2017年12月27日 19時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年12月16日 0時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2017年7月5日 20時
