13話 ページ15
彼の相談を受けた数日後
私はサンダルフォンと会うことになった
溜まっていた書類は今日のために全て終わらせた
お陰で3日ほど寝ていない
まぁ、天司なので休息は取らなくても問題ないのだが
それでも疲れは溜まる
サンダルフォンとの話が終わったら寝よう
私は欠伸を噛み殺しながら、サンダルフォンのいる研究所へと足を踏み入れる
星の民である研究者たちの視線が集まる
だがそれも一瞬のことで、すぐに彼らも業務へと戻っていった
興味がないのだろう
彼らは他人に対しての興味が薄い
もう少し面白い反応をしてくれると嬉しいんだけれど
そんなことを考えていると、一人の研究者が話しかけてくる
「A様、我々に何か御用ですか？」
「ああ、君たちというより、サンダルフォンという子に会いに来たのだけれど。天司長から聞いてないかな？」
「サンダルフォン……ルシフェル様のスペアのことですね。わかりました、彼のもとまで案内致します」
事務的に彼は告げる
その言葉に、私は微笑んだ
「それは助かる。どうもありがとう」
「いえ、ではついてきてください」
研究者が歩き出す
私もそれに大人しくついていく
案内された場所は、それは美しい中庭だった
研究者は私を案内した後、すぐに戻ってしまった
実を言うと、サンダルフォンのいる場所まで案内してほしかったのだが
私は中庭を見回す
それにしても広い中庭だ
私たちが通っている中庭とは、やはり造りが違う
面白いな
知らない草花もあり、興味深い
この花は何というものだろうか
あの木は本で見かけたことがあるな
中庭を散策しながら、そんなことを思う
しばらく歩いていると、ある人物の姿が見えた
焦げ茶の髪に、赤いつり目
中性的な、幼い顔立ちだ
その青年と、目が合う
目を見開いて驚く青年に対し、
「やぁ、君がサンダルフォンだね」
私は優しく微笑んだ
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うさ - 続き楽しみにしてます。 (2019年6月30日 18時) (
レス) id: ef6ea16959 (このIDを非表示/違反報告)
東雲ノア(プロフ) - 表現、話の内容、書き方全てがとても好みです。久し振りに素敵な作品に出会えました。陰ながら応援してます。 (2019年4月5日 12時) (レス) id: be86295bcb (このIDを非表示/違反報告)
こまこ - 最高です。 (2019年3月24日 4時) (レス) id: 95e04e1a30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年3月14日 13時
