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24話 ページ27

「A、戻った……」

戻ってきた朝桐が声をかけてくる
それに私は聞いた

「どうだった?優のチームは」

彼には優のチームの動向を監視してもらっていた
万が一のための保険だ

月島が報告を始める

「無事、吸血鬼の支配から解放……新宿に入った……」

「さっすがー。この調子なら今回の戦争にも参加できそうだね」

私はそう言って笑う

強くなるには実践が一番だ
死ななきゃ強くなる

そこで、難波が月島の後ろから身を乗り出す
月島から潰れたカエルのような声が出た

だが難波は気にせず、目を爛々と輝かせ聞いてくる

「なぁなぁ、あのチームヤバいよな!黒鬼装備が4人もいるんやろ?しかもその内2人がAのとこの子やろ!?戦ってみたいな!!」

「おまえは加減を知らないからダメだ」

「えー」

私の代わりに輝が答えた
それに難波は口を尖らせる

それより早く月島から退いてやれ、死にそうな顔してるから

「朝桐ちゃんも戦いたいよな!?」

「戦う必要性を感じません」

「えー!絶対楽しいのにー!」

難波が次に朝桐に絡み始める
彼女の釣れない態度に、また彼は口を尖らせる

そこで痺れを切らした月島が言った

「難波……退いて……」

「あ、すまんすまん」

難波が月島から離れる
それを見ていたグレンが半眼でこちらを見下ろした

「……おまえのチーム、相変わらず問題児だらけだな」

「はは、返す言葉もない」

難波はいつも一人で突っ走るし、月島は大体寝てる
朝桐は命令に従順だが、自分から動くことはほぼない

輝も結構、馬鹿だしなぁ

グレンが言う

「……Aの部隊も揃ったことだし、行くぞおまえら」

彼の言葉で、先ほどまで騒がしかった奴らが急に静かになる
あんなんでも彼らは優秀なのだ

グレンは続ける

「司令塔は五丁目の交差点にいる吸血鬼どもだ。とりあえず頭を潰しゃ、状況も変わんだろ」

「だから説明が適当なんだよ」

「うるせぇ、さっさと行くぞ」

そして私たちは前線へと向かった

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作者名:もちもち | 作成日時:2020年2月27日 0時

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