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シノアは、へらへら笑う
「恋というのはそれほど、人を衝動的にするものなのでしょうか。子供の私にはちょっと、わからないなぁ、と」
それにグレンは、シノアを見つめて言う
「俺にもわからない話だな」
「そうなんですか?それは残念。姉が泣きますねぇ」
と、笑う
心底どうでもいい話だ
だから私は話を促す
「で、結局、柊真昼は何をしようとしてるの?」
「さぁ。姉はとても賢いので、複雑過ぎてわかりません」
シノアは首を傾げてそう言った
そして続ける
「わかってるのは、姉がもう二度と、グレンとの関係を邪魔されないよう力を欲しがっている、ということだけで」
「………」
「でもそれは、グレンも一緒だと姉は言ってました。グレンも、私を欲してくれていると。道は違うけれど、どうせ最後に辿り着く場所は一緒だと。まるで夢見る乙女のような顔つきで話していました」
「うわ、怖いね」
私は反射的に呟いた
狂信的すぎではないだろうか
聞くだけでも悪寒が走るんだけど
だがグレンはさほど気にした様子もなく、聞く
「情報はそれだけか?」
「ええ」
「じゃあ、俺は誰かの掌の上で踊るのが、一番嫌いだ、と伝えろ。もし、俺に恋をしてほしいというのなら、手の内を全部見せろよ馬鹿が、と真昼に伝えてくれ」
「それ、本当に原文そのまま伝えていいんですか?」
シノアが半眼でグレンを見つめる
彼は表情を変えずに頷く
「ああ。問題ない」
「う〜ん、やっぱり、大人の恋愛はわからないなぁ。それってとっても歪んでません?」
腕組みをして、彼女はまた首を傾げる
それを見て、私は笑いながら言う
「シノアちゃんがもうちょっと大きくなればわかるんじゃない?」
「……あなたも、ちゃんと好きな人とかしてるんですか?」
「はは、失礼だなぁ。好きな人くらいいるよ」
私の言葉に、二人は驚いたように目を見開く
その顔が間抜けで、思わず笑ってしまう
これでも私モテるからね
今までに何回か付き合ったことはある
今回の恋は、きっと実ることはないけれど
私は立ち上がる
それから言った
「じゃ、私そろそろ帰るね。グレン、シノアちゃんがいくら可愛いからって襲ったりとかしちゃ駄目だよ」
「こんなガキに興味ねぇよ」
「ははは」
そんな会話を最後に、私は彼らに背を向ける
シノアちゃんが何か言いたそうにしていたが、気づかない振りをした
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赤否棋聖(プロフ) - すっごいすっごいすぅっごい面白いです！！ゆっくりでいいので更新頑張って下さい！ (2019年5月13日 16時) (
レス) id: 248aef0291 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - 碧さん» ありがとうございます！掛け持ちをしているので更新は遅くなりますが、これからもよろしくお願いします。 (2017年11月17日 23時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
碧 - とても面白いです！大変だと思いますが、更新頑張ってください！ (2017年11月12日 19時) (レス) id: 16d028813b (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - まりなさん» そう言ってくれて嬉しいです！ありがとうございます。 (2017年8月9日 20時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
まりな - もちもちさん» 返信ありがとうございます。私はセラフの夢小説でこの作品が一番好きで毎日楽しみにしています！ (2017年8月3日 14時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2017年3月8日 22時
