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187話 ページ1

グレンを見送って、数時間が経つ

一人、二人、三人
もう何人殺したのかさえ、わからない

あるのは大量の死体と血の海

いつのまにか敵は、後一人だけだった
彼は武器を振るうことなく、無様に怯えている

周りに人はいない
私たちを恐れて、ここを離れた

だから今、ここにいるのは私と目の前の敵だけだった

交通規制がかかったのだろう
車一台も通りはしない

最後に残った男に聞く

「……君は、どこの所属だ?」

「ひ……あ、あ……」

怯えて声も出せないらしい
私はそれに、大きく溜息を吐く

一歩近づくと、それに反応し、彼の肩も跳ねる

「素直に吐けば殺さない。君を保護するよ。だからそんなに怖がらないで」

まあ、保護した後は知らないけど
そこは私の管轄外だ

彼が嬲られようが殺されようが、知ったことではない

だがそこで、前方から複数のミニバンが見えた
乗っているのは、『帝ノ鬼』の戦闘員

おそらく、裏切り者だ

目の前の男が、安堵の表情を浮かべる
やはり、仲間のようだ

……馬鹿だな、こいつ

敵の前で気を抜いたら駄目だろ

「残念だけど、時間切れだ」

「え」

そして刀を振るう
それであっけなく、男は死んだ

ミニバンから敵が出てくる
ザッと見積もって三十人

その中にはやはり、優秀な奴もいる

これではキリがない
適当に撒くか

そう思い、私は真逆の方向へと走り出す
それから携帯を取り出し、暮人兄さんにかける

コール数を数える

一回、二回、三回

いつもなら既に、暮人兄さんに繋がっている
だが、繋がらない

真昼姉さんと交戦中なのだ
携帯を取る暇もないのだろう

私は携帯を切る

どこで交戦しているのか
場所は聞いていない

だが、原作通りならば、

「……渋谷高校か」

私はそう呟き、渋谷高校へと向かった

188話→



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きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました。こちらの作品の続編のタイトルはなんでしょうか? (2021年9月27日 19時) (レス) @page28 id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
コトノハ - 完結おめでとうございます!ですが19歳編、24歳編とまだまだ楽しみがいっぱいですね!そちらも更新待ってますので、お体に気をつけて頑張ってくださいね。 (2019年3月21日 0時) (レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - みぃちゃん,mさん» ありがとうございます。続編もよろしくお願いします! (2019年1月26日 22時) (レス) id: 4bf1c586cf (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,m - とりあえずの完結ですね!お疲れ様でした!続編楽しみです!((o(。>ω<。)o)) (2019年1月23日 18時) (レス) id: c9db1120e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - いつも読ませていただいてます!!更新頑張ってください! (2019年1月23日 1時) (レス) id: 4456c6b735 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2018年12月8日 9時

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