佰玖拾壱ノ型 ページ39
「ヒーロー、名…」
あ、そうか。監 禁まがいの事をされていたからヒーロー名とか分からないのかな。
口調は幼いのに年相応に笑わないし大人っぽい。
「ルミリオンさん、デクさん、A、さん。あと……」
壊理ちゃんがうつむいてしまう。
「めがねをしてたあのひと…皆、私のせいでひどい怪我を……」
…………ナイトアイ、か。
「皆、私のせいで…苦しい思いさせてごめんなさい」
けれどナイトアイが酷い怪我を負ったのも、死傷者が多く出たのも、決して壊理ちゃんのせいでは無いのだが。
「私、私のせいでルミリオンさんは力をなくして…」
すると、通形先輩が壊理ちゃんの頭にポンッ、と手を置いた。
「苦しい思いしたと思ってる人なんて、一人も居ないよ。」
『通形先輩の言う通りだ…私の個性、覚えてるか？怪我なら私が治せる。それに壊理ちゃんのせいでも無い。だから、気にするな』
「皆、君の笑顔が見たくて戦ったんだよ？」
通形先輩が、壊理ちゃんを撫で撫でと撫でる。
すると、
「うっ、ぃっ、しょっ！うぇ、」
壊理ちゃんは自分の頬を引っ張ったりして無理矢理にでも口角を上げようとしていた。
『………』
「ごめんなさい…笑顔ってどうやれば良いのか……」
そしてまた、壊理ちゃんは顔を伏せる。
その姿に何処か既視感を感じた。昔の自分と似たような物、なんだろうか。
『……壊理ちゃん』
「…？…わ。」
壊理ちゃんの顔を両手で掴み、上向かせる。
『私達が見たいのは作り笑顔では無い。私達が見たいのは…壊理ちゃんが心から楽しんでいる時の嬉しそうな笑顔だ』
「心から？」
『嗚呼……笑顔が分からない気持ちはとても分かる。私も未だに分からないからな。』
表情筋が固まったままで、笑えと言われても笑えない。そんな気持ち。
『でも数回だけ笑えた事がある。心が踊る、というか感情が溢れる、というか。とりあえず心が暖かくなるんだ。
だから壊理ちゃんが心から笑える様に協力する。今度一緒に笑おう』
壊理ちゃんの頬を軽く撫でる。
「！うん、」
顔色が、明るくなった気がした。私の言葉で元気になってくれたのなら……嬉しい。
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実珠(プロフ) - こはねさん» いえいえ作品を大切に思ってくださっている事が伝わって嬉しかったです︎💕 ありがとうございます！ いつか直るといいなあとは思っているんですが……楽しみにしてくれている読者様に1〜3章公開できなくて心苦しいっ泣 (1月13日 15時) (
レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - そうなんですか、、それはムカつきますね！初コメがこんなコメントになってしまい申し訳ないです！！実珠さんの事情もあるだろうに無神経でした！！すみません！ (1月12日 21時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - こはねさん» わぁぁぁすみません〜……！！！1〜3章なんですがバグか何かで誤って消えてしまって、、、作品復活ツールを使っても戻らない次第で😭 出来れば再公開したいのですが……！申し訳ないです泣泣 (1月12日 20時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - 1〜3章が無くなったのは何故でしょうか、、？この作品はとても大好きでよく見返してました！なので4章からでも特に問題なく読めたのですが、やはり物足りなく感じてしまってます、、、。再公開して下さると嬉しいです (1月12日 18時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
sou - 4回目ですが、やはり面白いです (2023年1月28日 14時) (レス) @page43 id: 4c3e1ad624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：実珠
| 作成日時：2020年8月7日 23時
