きみのせい、【Mizuki.i】

#04 ページ4

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『中村くん、』


「嶺亜でいいよ？」




中村とかいっぱい居るっしょ、と数段下の金髪くんを指差した。


ふうん、あの金髪くんも中村くんなんだ、きっと講義が終わる頃には忘れてるけど。




『れいあくん』


「うん、俺もAちゃんって呼んでもいい？」


『いいよ、ぜひ！』




よっしゃあ、とりあえずお友達ゲット！と心の中でガッツポーズ、


中村くん、改めれいあくんに彼氏になって欲しいとかはまだ全然思ってないけれど、


やっぱりまずはお友達を作ることが大切だよねー、と自分に言い聞かせた。




「ところでさ、なんの話し合いするか聞いてた？」


『んっとね、正直聞いてなかった』



教授が黒板になにか書いてる時以外はスマホポチポチしてるもんね、話し合いもしてるっぽい雰囲気を出せば多分大丈夫だし。




「じゃあ雰囲気だけ？」


『ふふ、そうだね』


「Aちゃんは瑞稀と仲良いの？」


『井上くん？』




むしろれいあくんが井上くんのことを “ 瑞稀 ” と呼ぶ関係だっていうことの方が気になったよ。




『履修が三年間全く同じなんだよね、もうマブダチだよ』


「マブダチなんてワード久しぶりに聞いた」


『えっ、使わない？』


「あんま、」




Aちゃんちょっと古いね、なんてちくりと毒を吐くれいあくん。


うう、どうしてこうも顔の可愛い男の子は毒舌でちょっと意地悪なのか。(ex.井上くん)




「れいあはもう時代の最先端だからね」


『令和だもんねー』




そんなくだらない話をしていると、話し合いの時間が終わった。




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