お相手は一般女性 【R.yamada】

■ ページ3

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(2019.11.13)






「 そりゃアイドルだって人間だもん。恋だってするし結婚もするでしょ 」


『 そりゃそうだけどさ…… 』





学校の食堂で親友の真子ちゃんは真顔で言い放った。

ど正論だよ。
分かる。分かるけど……





『 でもイヤだ…… 』


「 そんな事言ったって… 」


『 ……寂しい 』


「 あんたホント……まぁ二宮くんってリアコだもんね。分かる分かる 」





そう。要するにリアコ。

私、アイドルにリアルに恋しちゃってたらしい。





「 私には考えられない世界だな 」


『 逆に真子ちゃんは平然としてられるの… ？ 』


「 推しが結婚したら？そりゃあね 」


『 なんでぇ…… 』


「 アイドルとしての山田くんが好きだから？ 」



　

すごい……

肝が座ってらっしゃる……





『 尊敬するわ…… 』


「 まぁ、ありがとう 」





あっさり、さっぱり。

真子ちゃんってそういう子だからか。
意見もハッキリしてるし、何かに執着したりしない。


私もそういう風になれたら
こんなに辛くないんだろうけどなぁ







『 ……なんか心にぽっかり穴が空いたみたい 』






こんな小説みたいな表現つかうなんてさ
一丁前に恋してた証なのかな



こんなに心が虚しいのは


推しは自分の人生にめちゃくちゃ関わってて
支えてもらってるのに


自分は推しの人生に1ミリも関わってなかったんだなって、実感してしまうからだ







『 しばらく立ち直れない…… 』


「 ………とりあえずカラオケ行く？ 」


『 行く 』







泣いたって、喚いたって、

昨日までの日常に戻ることはない。




分かっているから辛い。



永遠に届かない存在になってしまったようで
苦しい







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