純白ブルース 【吉沢亮】

■お呼びです ページ5

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送られてきた住所は家から左程遠くなくてタクシーでヒョヒョイと着いた。
というか……いつも急すぎません？神木サン

お店に入ると大らかな大将らしき人と目があった。

　


「 いらっしゃい！ 」


『 あ、あの、連れが先に…… 』


「 あ！Aちゃん！ こっちこっち！ 」


『 ……声大きいって 』




ほろ酔いっぽい神木くんに連れられて奥のお座敷に入ると「 よぉ 」とヤンキー口調で吉沢さんが話しかけてきた。




『 吉沢さんも居たんだ 』


「 あはは！ (笑) 」


「 居ちゃ悪いのかよ (笑) 」


『 いや、居るって知らなかったから 』


「 じゃあー…Aちゃんはとりあえず生？ 」


『 まだ未成年なんですけど？ 』


「 あはは！ (笑) 」




もうヤダ。
神木くん出来上がってるじゃん。

私まだ19歳だからね




「 まだ20歳なってないっけ？ 」


『 今年の9月で20歳だよ 』


「 マジか。若けーな……ソフドリも色々あるけど何がいい？ 」


『 じゃあウーロン茶で 』


「 了解 」




酔っ払いを他所にささっと飲み物や食べ物を注文してくれる吉沢さんは"まだ"酔ってはないみたい。

向かいに座るとすぐお皿とお箸を取ってくれた。
神木くんはずっと隣で爆笑してるし。




『 …….いつから飲んでたの？ 』


「 19時ぐらい？ 」




今の時刻は22時40分。
まぁまぁお酒は入ってるみたいだ。




『 吉沢さんは酔ってないね 』


「 だってコイツのペースむっちゃ早いんだもん。流石に俺まで潰れちゃマズいでしょ 」


『 あー…… 』


「 まだ潰れてないけど！？ 」


「 もう充分酔ってんじゃん 」


「 あはっ！(笑) だよね！ 」




だよねって……
神木くんがこんなになったの久しぶりに見たな。

店員さんからウーロン茶を受け取り3人で乾杯する。私も早くお酒飲める様になりたい。切実に。




「 ぷはぁー！ 」


「 うめぇ… 」


「 やっぱ3人揃うといいね！これだよこれ！ 」


『 声大きい… 』




酔うと声が大きくなるのか、さっきから耳にキンキン響いてくる。




「 まぁ皆んな忙しいからね 」


『 そうだね… 』


「 ありがたいよねー 」


『 ……ホントね 』





ぐいっ、とグラスを傾ける。
まだウーロン茶だけどっ、一気に冷たい物を流し込むと頭が冷える。


一瞬でも泣きそうになった自分をぐっと堪えた。

最近ほんとに涙腺ゆるゆるなんだって…








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