97.洗いもの ページ3
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『ごちそうさまでした！ 』
二人で手を合わせて一緒に言う。
これもまた私達のルール。
食べ終えた食器を流しに持っていこうとすると、
ヒョイッと後からたつくんに取られた。
大「今日は俺が洗う！ 」
「いや、いいよ？ お疲れでしょ？ 」
大「疲れてへんから！ ほら！ 」
と結局甘えさせてもらい、洗いものをお願いしてしまった。
そのまま、ソファーに座って丁度放送されてた錦戸さんのドラマを見る。
なんか、ほのぼの夫婦でちょっと羨ましいんだよね。
憧れ、だなんて。(笑)
「うわっ！！？ 」
そんなことを考えてたら、
首元にたつくんがヒンヤリした手で触ってきた。
大「洗いもん、終わったで〜！ 」
「ありがとう！(笑)」
そのまま隣に座るのかと思ったら、
ギュッと後から抱きしめられた。
かと思えばずっと黙り込んでるたつくん。
「どうしたの？ 」
大「……あんさぁ、」
大「Aの先輩おったやん？ 」
「あぁ、みなさん？ が、どうしたの？ 」
耳もとで呟かれるからなんだか少しこしょばい。
大「そう、その人。どんな人なん？ 」
「どんな人って(笑)」
たつくんが聞いてくるのってなんでだろう。
やっぱりみなさん、可愛いもん。
……って、なに勝手に落ち込んでるんだろう私。
「可愛いし、、優しくて、いい先輩だよ。」
大「そっかぁ。」
「なんで？ どうしたの？急に(笑)」
大「……いや、なんかな、昨日、なんか感じてん。そのー、ただならぬ雰囲気というか。」
「ただならぬ雰囲気？」
大「んー、なんか、あんまAの先輩悪いように言うてもいい気せんやろうけど、観察されてるような気分やってん。」
「あー(笑)」
きっと、それはあれだ。
みなさん、きっと私達付き合ってそうだなぁとかその時から思ってたんだろうな。
だから、そんな観察してるような感じにたつくんも見えてしまったんだ。
大「あのあと、なんもあらへんかったん？ 」
大「楽屋来るん、だいぶ遅かったやん？ 」
「あのあとね、直接聞かれたの。『付き合ってるのー？ 』って！ 」
「だから、『ドラム友達なんです！ 』って言ったらみなさん、納得してた。あながち嘘じゃないでしょ？ 」
大「まあな(笑)俺かてファンやったもん(笑)」
「ファンって(笑)まあ、だからじゃないかな？ みなさんがそんなふうに見えたのは。」
「普通にいい人だよ？ 」
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作者名：スパムおにぎり | 作成日時：2018年8月12日 14時
