96.おめでとう！ ページ2
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ピンポーン♪
大「Aー、俺ー。」
インターフォン越しに聞こえるたつくんの声。
きっと関ジャムのセッションの練習をしに来た。
「はいはい今開けますよ〜」
なんて言いながら料理してて濡れた手を吹いて廊下を走る。
ｶﾞﾁｬ
「俺ーってオレオレ詐欺みたい(笑)」
大「そんなんちゃうわ(笑)」
おじゃましまーすと言いながら家に入るたつくん。
大「ん、良い匂い〜！ 何作ってんの？ 」
「ラタトゥイユ！ 」
大「えー！ オシャレやん(笑)」
「そう？ (笑)」
たつくんがくることは、予め連絡されてたから
その時間にあわせてご飯を作っておいた。
色違いのマグカップにお茶をついで、
二人で手を合わせて
『いただきます！ 』
っていうのが私達のルール。
「あのね、たつくん。」
大「んー？ 」
「バンド、再開した(笑)」
大「おぉ！ 『無題』のメンバーと？ 」
「ははは、そうそう(笑)」
バンド名『無題』。
あの頃はなんかいきがってた(笑)
なんか一周回って誰もせんようなバンド名にしようって(笑)
「これからは『The Late Bloomer』になったから！(笑)」
大「おお、ええ名前やん！ どういう意味？ 」
「『遅咲き』って意味。」
大「……遅咲き？ 」
「そう(笑)事務所、オーディション受けることになって(笑)」
大「は？！！！！ 」
うん。恐らくこれが普通の反応。
私もそうだったし(笑)
大「インディーズ時代なしにいきなりメジャー？！ 」
「なんか社長さんが気に入ってくれたらしい。」
大「え？ それ、そこの事務所大丈夫なん？ 詐欺とかちゃうん。」
「いや、それが」
「それがそこそこ有名なレコード会社からで。
a○○○ってとこ。」
大「え？！ ホンマやん！！ え！！ スゴイ！！ おめでとう！！！(笑)」
「いや、まだオーディション受けてないよ(笑)」
たつくんはずっとそこからウキウキしてて(笑)
まだ決まってないって！！って何回言っても
大「いや、俺もええなあってずっと思ってたよ！」
ってずっと興奮しっぱなしだった。(笑)
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作者名：スパムおにぎり | 作成日時：2018年8月12日 14時
