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蒸し暑い体育館。
靴と汗と制汗剤の匂いが混じって、
普通の人からしたら臭すぎて吐き気も起こるんやろうけど、
俺からしたら部活の匂いというか、好きって言ったら嘘になんねんけど、嫌いではない。
インハイまであと少し。
この三年間、遊ぶ時間削ってまで部活励んてきた。
やっぱり頑張ってきた分、より良い結果を残したい。っていうのが本音で……。
友「あ、今日も残るん？ 」
「すまん〜先帰ってて〜」
友「おう。ファイト〜」
最近は練習終わったあとにもそのまま残って一人で練習してる。
シュート入れてなんぼやし。
シュッ
ポスッ
シュッ
ポスッ
と、練習していると
いつも通り、後ろから同じ音が聞こえてくる。
池野さん。
女ハスのやつに聞いた。
二年生らしい。
……のもちょっと前のはなし。
ある程度して学校の近くにあった自販機でアクエリを二本買った。
ちょっと駆け足で体育館に戻る。
横「おつかれ。」
とオレは池野さんの頬にピタッとアクエリを差し出す。
「わっ！お疲れ様です / / / 」
横「いっつもがんばってんなぁ。」
ナデナデ
……のはずやってんけど、
池野さんはまだ練習中。
呼びとめればええんやろうけど、
まだそんな話したことないから名前、なんて呼べばええか分からんねん(笑)
そんなこんなで
体育館の入り口でもたついてると、
「横山先輩お疲れ様です！ 」
と、池野さんの方から笑顔で声をかけてくれた。
うわぁ、俺めっちゃダサいし。
横「おつかれさん〜」
と同時に自然になるようにさりげなくアクエリを差し出す。
横「いつも頑張ってるから、しゃしいれ……。」
カッコつけたいとこやったのに、大事なとこで噛んでもうたあああ……。
「フフッ(笑)ありがとうございます(笑)」
なんて池野さんは笑ってくれてるけど、むっちゃ恥ずい。
横「あ、うん、全然！ええよ！ 」
横「い、……いつも頑張ってるね。」
「あ、いや！そんな！ 横山全然の方が頑張られてると思います！ 」
なんて照れたように笑うからドキッとしてしまった。
横「名前、なんていうん？ 」
「Aです！ 」
またニコッと俺の隣で笑うことにドキドキする。
横「Aちゃん、…って呼んでいいかな？ 」
「大丈夫です！ 」
また君がニコッと笑った。
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作者名：スパムおにぎり | 作成日時：2018年9月29日 20時
