感情が"視える"不思議な子 ２

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土井「失礼しまーす.....」


お母さん「あらおかえりなさい。土井さん」


土井「！桜川さん.....あの、きり丸を迎えに来たのですが....」


お母さん「きりちゃんならAと一緒に寝てるわよ」


視線だけ動かした桜川さんの視線の先を見た。


土井「！」


A「んぅ.....」


きり丸「ん、すぅ.....」


手を繋いですやすやと眠る二人が目に映った。


土井「遅くなりすぎちゃいましたか.....」


私が帰ってきたのは、もう子供が寝る時間。

少し遅くなってしまった.....


お母さん「あらあら、私達が居なかったらきりちゃんどうしてたのかしら？ん？」


土井「ぐ....すみません.....」


お母さん「まあいいわ。ご飯を食べるのは、お話が終わってからね？」


土井「すみません.....」


実力は絶対私の方が上なのに.....

桜川さんには、口で勝てたことが一度もない。


いつもまわりに花を飛ばしてて、ふわふわしている人なのに.....


口から出る毒が、結構心を抉ってくる。


お母さん「ふふふ」


しかも本人が笑顔っていうのがいちばん怖い。


A「ん、ぅ.....おか、ぁさん....？」


お母さん「あら、A。起こしちゃった？」


A「うんん....どい、せんせ....おかぇり....なさい....」


土井「ああ、ただいま」


きり丸「ん....どい、せんせ....おかえり.....」


Aに続き、きり丸も目を覚ましてしまった。


土井「すまないな、一人にして」


きり丸「Aとおかーさんがいたから、へーき....おつかれさまです....」


土井「ああ。さ、ほら、まだ夜も遅い。もう寝なさい」


A「はい.....」


きり丸「ん、ぁい.....」


のそのそと布団の中に入っていった。



土井「癒しですね」


お母さん「そーねぇ.....」


私と桜川さんは、寝ている二人の頭を優しく撫でた。

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