壊れた忍

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タカ丸「怪我はもう大丈夫？」


A「ああ。手当されたら、あまり痛くなくなった」


初めは痛かったが、手当されると痛くなくなるものだな。


まだ完全に、痛覚が戻った訳では無いのか。


A「ふむ......」


タカ丸「どうしたの？」


A「タカ丸、俺を殴れ」


タカ丸「はぁ！？」


A「一回でいい」


タカ丸「やだよっ！」


A「頼む」


グイグイと後退りするタカ丸に迫った。


A「試したいんだ。殴れ」


タカ丸「やだって！ねぇ、ちょっと近いっ！」


A「一発だけだ」


タカ丸の右手を握り、俺の顔にぺちっと当てた。


タカ丸「ねぇ、やだって！俺Aを殴りたくないのッ！」


A「タカ丸」


タカ丸「Aっ！顔近い！距離感っ！！」


じっとタカ丸の目を見ながら、顔を近づけた。


タカ丸「ねぇ、迫らないでっ！」


A「タカ丸、何故だ。顔が赤いぞ」


タカ丸「Aーっ！自分の顔がいいのを自覚して！」


A「何を訳の分からないことを言っているのだ？」


タカ丸「とりあえず！俺は、Aを殴らないから！一発も！やだ！」


A「タカ丸、ダメか？」


タカ丸「そんな顔で見たってダメ！離れて！」




なぜそんなに嫌がるのだ。


一回なんて、すぐなのに。

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