壊れた忍

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A「........？」



ここは、どこだ。


A「？」


腕を動かしてみるが、動かない。

ジャラ....と聞き馴染みのある鎖の音。


ああ、腕が鎖に繋がれているのか。


A「っ......！」


未だにボーッとする頭を回転させ、考えていた。


すると、ズキンと頭に衝撃が走った。


A「痛いな......」


そうつぶやくと同時に、ポタポタと地面に赤い雫が落ちた。


殴られたか、しかし、いつ......


A「！」


あの時か。


市に向かう途中、背後から近づく気配に気づけなかった。


頭を殴られる直後に気づいた気配。


俺は攫われたのか。


しかし、どこの誰に......


忍者「起きたか」


A「誰だ、あんた」


視界に現れた灰色の忍び装束を纏った忍。


忍者「お前、松川の子供だろ」


A「！なんだ、松川とは。俺は、社だ」


忍者「名乗るわけないよな。お前は、松川を捨てたんだからな」


A「......何が目的だ」


忍者「俺らはなぁ、お前たち松川に恨みがあんだよ。仲間を殺され、家族を殺され、お前を見つけた時、最っ高だと思った」


A「っ、ぐ、が、ぁ......」


楽しそうに笑い、俺の腹を蹴飛ばした。


前は、このくらいの痛み、何ともなかったのに.....


痛い。




ああ、痛い........





嫌だな、この痛みも、苦しみも.......





楽しそうに笑ってるのに、悲しみを目に宿したこいつを見ているのも......










俺は、全部、嫌だ........

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