壊れた忍

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編入して、授業を受けた。


アイツから、少しだけ忍術は教えて貰っていたが.....

知らないのは沢山あった。


本当に、人を殺める術だけを教えてきたんだろうな......


A「......」


タカ丸は、委員会があるらしく、今俺は一人だ。


委員会、か......


よく分からないな、どうせ卒業したら、敵になるかもしれないのに.....


なぜ集団でいようとするのか、なぜ、忍者を育てようとするのか......


あんな幼子に、なぜ忍術を教えるのか......


俺には、分からない。




A「何か用か」


外を眺めたまま、背後に向かって声をかけた。


尾浜「あはっ、バレちゃったか〜」


A「......」


確か、大川を殺しに行った時に見た、一人。


髪の毛が、変なやつ。


A「俺を殺したければ殺せばいい。痛めつけたかったら、やればいい。別に、死んだって俺は構わない」


尾浜「生きる意思がないね」


A「生にしがみつく理由なんて、俺にはない。どうでもいい、なにも、感じないから」


尾浜「ふーん。じゃあこれあげる」


A「？.....むぐっ！？」


首をかしげ、変な頭のやつに向き直った。

その瞬間、口に何かを突っ込まれた。


A「ん......」


尾浜「別に毒とか入れてないけど。美味しい？」


A「......甘い」


尾浜「なんだ、味覚一応は機能してるみたいだね」


A「.......」


尾浜「じゃ、またねー」


ヒラヒラと手を振り、去っていった。




A「........」


ふと串に刺さった物を見た。


これは、なんて名前の食べ物なのだろう。



A「甘い......」




少しだけ、幸せな気持ちになる。

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