鉢屋家の次男 参

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兵助「はい、お団子」


A「！ありがとうございます」


町を出て離れたところにあった甘味処に寄った。

そこの外の席に座って、久々知先輩からお団子を貰った。


兵助「はぁ、疲れた〜......」


お団子を頬張り、空を見ながらそう言った。


A「私も疲れました。久々に女装なんてしましたし」


兵助「ははっ、今日は本当にありがとう。助かったよ」


A「いえ、お役に立てて何よりです」


少し面白かったし。

口吸いされたことについては、まあ無かったことにしよう。

本当にびっくりした。


A「お団子美味しいですね」


さすが、しんベヱが絶賛してた甘味処なだけある。

前に行ったって、しんベヱが何故か俺に報告してきた。

たしかに美味い。


兵助「そうだね、甘すぎなくて美味しい」


でもきっとこの人は、豆腐のが嬉しいんだろうな。

なぜあれだけ豆腐に執着するのか、俺にはよく分からない。


美形なのに、勿体ないよな。


兵助「ん？どうしたの？」


A「いえ、久々知先輩、見た目はいいのに女性にあまり好かれないなと思いまして。豆腐がなければ、きっとおモテになられますよ」


兵助「ははっ、君、三郎みたいなこと言うね」


A「どうも」


そりゃ兄弟だし。

似てくるさ。


兵助「これ食べたら、帰ろうか」


A「はい」



しっかし今日は、いい天気だな。


お団子を食べながら、ボーッとそんなことを考えた。

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