鉢屋家の次男 参

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A「ふぅ.......」


実技を終え、校庭の木陰に座った。

ここ、人が来なくてすごく心地いいんだ。


A「しっかし、強かったなぁ......」


今、実技の強さ順だと......

俺＞＞滝夜叉丸＞浜＞三木ヱ門＝喜八郎＞＞タカ丸っていう感じだ。


いや、まだあれは初期の強さだ。

あれに、鍛錬を積んで、さらに強くなったら、おそらく......


あいつが一番、強くなる。


伸び代しかないからな。


A「こわ......」


しかしなぁ.....


A「こんな所でどうした、浜」


守一郎「.......」


俺の座ってる反対側に座る浜。

間に木を挟んでいるから、気配しか分からないが、多分浜だ。


A「なにかされたのか」


守一郎「Aは、なんで、気づいたんだ。俺の得意武器のこと......」


ああ、組手始まる前のやつか。


A「南蛮鉤は、仲間の援護をする武器だってこと？」


守一郎「ああ」


A「ずっと独りだったって瑞希先生から聞いていたからな。お前が、仲間を欲しがってたことも、友人が欲しかったことも、何となくわかったよ」


落城した城で、ずーっと一人でいたんだから。


A「一人で、寂しかったろう」


浜「っ......」


泣いてるのか、そりゃそうか。


その涙には、どういう意味が込められてるのか、俺には分からない。



でも、突き放す動議はないよな。

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