鉢屋家の次男 参

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A「う、んん......」


さむっ、めちゃくちゃ寒い.......


A「っ、ふぅ.......」


さ、寒い.......


A「.....？」


ゴソゴソと何かが俺の布団の中に入ってきた。


あった、かい.......


A「う、んんん.....」


布団の中に入ってきた温かさを失いたくない。


A「ん、んんん.......」


その暖かいものを、ぎゅっと抱きしめた。


あったかい......


寒かったのに、ぽかぽかする。


なん、だろう......


なんの温かいものなんだろう。


ほかほかする......


A「ん、ふゆぅ.......」


俺はそのまま、意識を落としてしまった。


伊作「やっちゃったなぁ.......」


興味本位で布団に入ったのだけれど、想像以上に力が強くて、抜け出せない。


寒かったろうから、湯たんぽ入れるついでにAの布団に入ったんだけど......


どうしよう。


抜け出せなくなってしまった。


伊作「まあ、いっか」


鉢屋にAが風邪引いたことについての文は出さなかったし、鉢屋の実習自体、数日かかるから問題ないか。


少しだけ、僕の嫌がらせとして。



たまには、独り占めさせてね。


A「んぅ、ふ、へへ.......」


伊作「かわい.....」


よし、このまま寝ちゃえ。




そう思い、僕は目をつぶった。

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