ボッチくんの奮闘 二

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とうとう僕たちの出番になった。


土井「次は、四年生の白雪姫です」


閉じていた舞台の幕があがった。


綾部「むかしむかし、白雪姫というとても可愛いお姫様がいました。しかし、継母である女王は、自惚れが強く、いつか白雪姫が自分より美しくなるのではと恐れていました。そして女王は、毎日鏡に問うのです」


最初のナレーションは喜八郎くん。

タカ丸くん、すぐ役が回ってくるから......


田村「鏡よ鏡、この世でいちばん美しい女性は誰だ？」


タカ丸「それは貴方です。女王様。ですが、若い娘が見えます」


田村「なんだと？その娘の名は！」


タカ丸「白雪姫です」


田村「白雪姫......！！」


三木ヱ門くんの女王様が出てきた時、みんな少し笑ってたなぁ.....


よし、僕の出番だ。


A「小鳥さんたち、こんにちは」


ぴよぴよと小鳥さんたちが、僕の指に止まった。

本番前、生物委員会の子達から貸してもらった子たち。


掃除をしつつ、ことりさんたちに挨拶。


すると.....


綾部「こんにちは、可愛らしいお姫様」


A「ひゃっ！」


僕は走って逃げた。


綾部「驚かせてしまったね。逃げないで？」


A「あ、あなたは？」


綾部「あなたに一目惚れをした人ですよ。お姫様。あなたの名前は？」


A「白雪姫と呼ばれているの」


綾部「白雪姫....その名の通り、あなたは美しい」


A「！」


スルリと頬を撫でられた。


A「しっ、失礼しますっ！」


走って、舞台裏に帰った。


綾部「逃げられちゃったかな」


そういった喜八郎も舞台裏に帰った。


A「はぅ、緊張した.......」


綾部「僕も少しだけ」


タカ丸「はいはい、喜八郎はお着替えしてね。Aはすぐに出番」


A「ふぁい.......」



その後、狩人のシーン、小人さんとのシーンを無事終えた。

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