俺は兄離れができない！

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雷蔵「......ということなんだ」


三郎「ほーう？」


部屋に帰り、三郎に訳を話した。


すると、なにか考えるように、顎に手を置いた三郎。


雷蔵「何かいい案ない？」


三郎「押してダメなら引いてみたらどうだ？」


雷蔵「どういうこと？」


三郎「雷蔵が、Aを放置するのさ。いつも、雷蔵からAの方へ行くだろう？それをやめて、暫く放置するのさ」


雷蔵「......」


三郎「名案だろ？」


雷蔵「うーん」


確かに、名案かもしれない。


けど、僕できるかな。


最低一日一回以上、Aに話しかけないと気が済まないし、Aこと見ないと、気がおかしくなりそうなのに。


Aが入学する前はどうしてたかって？


手紙のやり取りと、短い休みでも家に帰ってたし.....家にいる間は、ずっと構い倒してたから。


何とかなったけど。


入学してからは、常にAが視界にいる。

だから、甘えてたみたいだねぇ.....


AにはAの生活があるから、少しぐらい自重してやろうかと思ったけど.....



どうやらダメみたいだし。


三郎「やってみるのも、ありだと思うぞ？」


雷蔵「うん。やろうかな」


これで、Aが僕の方に来たら万々歳。



楽しみだなぁ......



三郎「(雷蔵は元々、少しSっ気があるからな.....Aは、大丈夫だろうか.....)」



楽しそうに笑みを浮かべる雷蔵とその雷蔵の弟の身を案じている三郎であった。

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