田舎者の奮闘記 さんだぁ！！

不思議なこと、が？ ページ34

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A「って、話だべ」


タカ丸「涼しいどころか寒いんだけど......」


平「喜八郎、お前.....そんな物が視えてたなら言え！！」


田村「不用意に穴を覗くのはやめよう」


どうやらみんな、相当怖かったようだ。


守一郎「？」


A「お？」


守一郎が、じっと襖を見ていたから俺も見た。


すると.....


A「わあ」


綾部「うわ」


タカ丸「ひっ！なになになに！！やだ、怖い！」


平「ひっ」


襖に女の人の影が.......


田村「な、なんだ.....」


守一郎「......」


みんなで身を寄せあった。


A「う、わ.....」


タカ丸「怖い、怖い、怖い、怖い！！」


ひとつの影から、無数の手が.....


大小様々な手が、襖を叩いた。


障子、破れねぇべな？

大事かな......



バン！バンバン！！



A「良くねぇな、これ......」


守一郎「えい」


田村「うわ」


守一郎が塩を投げた。


すると、影はいなくなった。



A「そういや、怖い話をすると寄ってくるって言ってたべ」


守一郎「気をつけないとな！」


綾部「だねぇ」


タカ丸「ほんと怖かった......」


平「さあ、今日は解散してもう寝よう」


田村「そうだな」


そう話し、帰る支度を始めた。



A「......」


守一郎「......」


綾部「......」



タカ丸「ほんと怖かったよ〜」



俺達には、視えていた。



あの幽霊は、生霊だと......




そして、その幽霊は.....




タカ丸さんに、取り憑いていると.......








俺たちの目には、無数の手と女の人が映っていた。

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