田舎者の奮闘記 さんだぁ！！

俺、できるかな...... ページ19

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秋「A」


A「？あ、秋先生だ」


委員会の仕事を終え、部屋へ戻るために歩いていた俺に、秋先生が声をかけた。


A「俺に何か用け？」


秋「A、来週。実習がある」


A「うん。分かったべ」


なんだんべ。


秋先生の表情が、暗い？


A「あき、せんせ？」


秋「今回の実習は、普通じゃない」


A「？」


秋「人を殺す」


A「！！」


身体が急激に冷えるのがわかった。



人を、ころ、す......？


命を、貰う.....違う......


奪う.....


秋「A」


A「......」


秋「A！！」


A「っ、はっ！ご、ごめんなさい.....」


秋「忍者の世界には、裏切りや殺人なんてザラにある。慣れろとは言わない。けど、重くも考えすぎるな」


A「うん.....わかった」


秋「.....」


冷えてる.....


身体が、冷たい......


寒い.....



頭の中に『殺し』と言う言葉が、ぐるぐると回る。

嫌だ。


命を貰うのと奪うのじゃ、わけが違ぇべ。


怖い.....


秋「A」


A「せんせ？」


秋「ひとつ、先輩に聞いてみるのも、ありだと思うぞ」


A「せんぱい......」


そう言われて、一番に思い浮かんだのは.....


A「八左ヱ門......」


太陽のような顔で笑う八左ヱ門の顔が、頭に浮かんだ。


秋「じゃあ、そーゆーことだから。覚悟を決めておけ」


A「っ、うん....」



フラフラとした足取りで、俺は歩いた。





行先は、きっと......

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