とある忍たまは隠れていたい ４

過去も未来も....... ページ21

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夜、俺は眠った。


とても深い眠りだった。




『もう、帰してもいいんじゃない？』


『そうだなぁ.....人を思いやる、素直になってきたからなぁ.....』


おじいちゃんみたいな声と若い女の人の声が聞こえる.....


誰だろう。



『まさか火を放たれるとは思わなかったな』


『人の反感を買う子だったからね』



うん。

知ってる。


俺はよく、人の反感を買っていた。


守りたい人がいたから。


素直になれなくて、酷い言葉を放ったこともある。


言った後、何度も何度も後悔した。


もう二度と、使いたくないと......



『じゃが、もう平気だ.....』


『過去を知り、未来を生きる。あなたの過去は、こんな世界なのよ』



俺の過去.....？


じゃあ、俺が忍び装束を着て、忍術を学んだのは、過去なの？


『そうよ。これは貴方の過去。過去を知ると、未来が変わる。貴方には、人への優しい言葉を学んで欲しかったの』



そうだよな。


あんな言葉遣いじゃ、嫌われる。


素直になれないから.....



でも今は、ちゃんと言える。



ありがとうも大好きも全て......



『さあ、そろそろ帰る時間じゃ』


『貴方は、あなたの未来を生きて......』





『大好きな、兄や先生と......』




兄ちゃんや先生と......



『さあ、行きなさい。天馬A』



ポンッと暖かい手に押された。



A「行ってきます」



俺は笑顔でそう言った。




帰るよ。未来に......

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