兵庫水軍の子

・ ページ44

・涼目線


涼「いたいた」


平「行くぞ」


涼「おう」


医務室で当番をしている伊作先輩を発見。


襖の前に立った。



平「なあ、喜八郎とAはどうしたんだ？」


涼「ん？出掛けるんだってよ。喜八郎がAのこと大好きだから、なんかしてやりたいんだとよ」


平「そうなのか。喜八郎は、Aへの愛が強いんだな。いいことだ。しかし、二人は恋仲になるのか？」


涼「いや、どうだろう。Aは鈍感だからな〜」


わざとらしく、大きい声で会話をした。




伊作「......」



涼「ふっ.....」


めっちゃ顔顰めてる。

独占欲強いんだよ.....



平「まあ私は、恋路を応援するぞ！」


涼「同学年だしな！伊作先輩なんか、目じゃねーよ！」


そんな会話をしていると.....



伊作「なにそれ、僕への当てつけかい？」


スパンッと大きな音を立てて開いた医務室の襖。


涼「あはは、当てつけなんてまさか......」


伊作「Aと喜八郎はどこにいるの？」


平「邪魔をする気ですか？」


伊作「邪魔？まさか.....僕の方がAを好きだし、先に手を出したのは僕だ。涼、当番変わって。Aと喜八郎とこ行くから」


涼「へー、へー、分かりましたよ〜」


伊作「町に行ってくる」


平「！お気をつけて」



伊作先輩は、走り去って行った。


涼「おっかね」


平「大変だな。Aも、善法寺先輩も」


涼「そうだな」



Aのことを、お願いします。



そう、心の中で思った。

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