目立たない六年生

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伊作「A」


A「っ、なに？」


伊作「解毒剤。治さないと....」


A「解毒剤なんて、いらないよ」


伊作「え？」


立花「どういうことだ？」


A「だって、毒矢なんて吹いてない」


立花「は？」


A「俺の吹いた矢は、ただの矢だよ？毒なんて、塗ってない」


小平太「じゃあ、なんで、文次郎は.....」


A「ふふっ」


パチンと指を鳴らした。


文次郎「っはっ！！」


A「動くでしょ？」


文次郎「あ、ああ......」


食満「呪術か？」


え、なにそれすご。そんなんあるの？？


A「催眠術。人の言葉って、魂が宿る。だから、それを使った」


食満「蓮太郎に教えてもらったのか.....」


A「っ！！」


ぎゅうっとネックレスを握った。


伊作「そっか。あの子が......」


A「俺、の.....」


大切な、友達だから......


穂澄「A」


A「ほずみん.....」


穂澄「すごい、よ」


A「ありがとうございます」


蓮太郎、俺の大切なお友達。

また今度、話そうな。



小平太「A！私とやろう！」


A「やんないっ！無理！負ける！！」


小平太「ダメか？」


捨てられた子犬のような目をしてる。

くっ.....


A「わかった。やるよ......」


食満「A、無理だと思ったら、すぐ降参しろよ？死ぬぞ」


A「お、おう.....」


怖い。


穂澄「じゃあ、位置について、よーい....始め」


小平太「どんどーん！！」


A「！っ、か、はっ！！」


腹に一撃入った。吹っ飛んだ。


A「いっでぇ....」


木に背中、打った....痛ったい.....


小平太「なっはっは！」


A「っ！！」


嘘でしょ。顔面に足が。避けたけど。


A「っの！！」


小平太「おっと！」


だめだ。負けるわ。


小平太「はっ！！」


A「ガハッ！！！」


背中に蹴りを落とされた。


A「げほっ、かはっ！！」


呼吸が、出来なっ......


食満「！A！！降参しろ！！」




A「っ、だ、れが.....」


負けを認めるか。認めるくらいなら......


小平太「うわっ！！」


小平太の顔面に砂をかけた。


A「はっ！！」


煙玉を投げて、逃げた。



伊作「いなくなっちゃった......」


小平太「ありゃ.....」


立花「小平太、やり過ぎだ。Aが私たちに近づかなくなったらどうする」


小平太「すまん！」


立花「ったく.....」

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