目立たない六年生

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長次「A、終わったか？」


A「終わった」


本の修補、終了。


A「図書室って、いろんな本があんだね」


現代の図書館。俺の住んでた所の図書館は、すっごい遊び心満載で楽しかったなぁ.....

アーチ状のトンネルの下にある椅子とか.....子供が遊べるスペースみたいなとこがあって.....

楽しかった。


長次「....Aは、本が好きか？」


A「ん〜....どうだろ。好きかもね」


本は、知らないこといっぱい書いてあるし.....

俺は、謎解き系が好きだったかな....


長次「好きか.....」


A「色々書いてあるからね。俺たちの知らないことまで、全部」


長次「そうだな......」


長次は、本が大好きなんだな.....

小平太だっけな....うん。多分小平太だ。

図書室、ぐっちゃぐちゃにして、長次がブチ切れたやつ。

俺さ、長次が怒ってんのを初めて見たんよ。つい最近なんだけどさ。

怖すぎて、泣きそうになった。というか、泣いた。


長次「もそ」


A「おわ、ちょーじ？」


なんか、頭撫でられた。


雷蔵「A先輩」


A「？どした？」


雷蔵「A先輩は、どうして委員会に入らなかったんですか？」


A「っ！.....人見知りでさ。今は、辞めちゃっていないんだけど....友達が学級委員長委員会で、一緒の所に行きたくても行けなくて.....じゃあいいやと言うことで、入ってなかった」


長次「！」


きり丸「！」


その話をするA先輩の顔は、何かを懐かしむような、寂しそうな、悲しそうな顔をしていた。


A「委員会に入れって学園長命令だから入ったんだけどね」


怪士丸「......能勢、先輩.....」


久作「.....本当に、辞めた、のかな....」


雷蔵「.......あ、中在家先輩！そろそろ終わりの時間です！」


長次「！では、解散だ.....」


A「ん、分かった。またね、長次」


長次「ありがとう」


A「いいえ！」


そう言って、図書室を出た。

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