目立たない六年生

少し昔の話 ページ23

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六年生に上がるための進級試験。

Aと蓮太郎は、やっぱり一緒に行動してた。


泉「今から、この山に入り、生き残ってもらう。この山には、最近、浪人が彷徨いてるとのことだ。気をつけろ。日が登る頃、ここに集まれ。いいか？」


当時五年生「はい！」



A「蓮太郎！行こ？」


蓮太郎「おうっ！」


そう言って、当時五年生のAと蓮太郎は、山に入ってった。


穂澄「.......」


泉「恭ちゃん？どうかした？」


穂澄「.....ん？ううん。なんとなく、嫌な予感がするだけ.....」


泉「そうか.....」


恭ちゃんのその勘はよく当たる。

お前らもそれは、知ってるだろ？


尾浜、三郎「はい」



俺も、嫌な予感がしてたんだ。


もしかしたら、何かがあるかもしれない。そう思った。


皆が無事、ここに帰ってくることを願った。


六年生になるための試験が、一番難しい。

俺の、俺達が育てた生徒達がなかなか帰ってこなくてな.....


日が登る頃、一番始めに帰っきたのは、小平太だった。


泉「お疲れ様」


穂澄「おつかれ」


小平太「はい」


その後も、文次郎、留三郎、仙蔵、長次、伊作の順で帰ってきた。


だが、Aと蓮太郎だけは、なかなか帰ってこなかった。


泉「もしかして.....」


穂澄「っ......」


死んでしまったのか。そう思ってた....

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