"視える"編入生

お風呂 ページ35

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A「ん......」


しゅるしゅると忍装束を脱いだ。


この学園って、お金持ちなんだなぁ....毎日風呂に入れるんだもん。

まあ、俺ん所も毎日入ってたけど.....神聖な職だからね！


A「誰もいませんように.....」


霊も人も....


ガラガラ


戸を開けた。


A「ほっ.....」


居ないぜ


さっさと洗って、出よう。


わしゃわしゃっと頭を洗った。


A「まじか......」


後ろからの気配。上に居るなぁ.....


霊「ねエ、ネエ、ネエ、ねェ！」


めっちゃ話しかけてくるじゃん.....マジやめて欲しい。


A「ん.....」


泡を流した。


A「ふぅ......」


後ろ振り向けない。身体洗った。湯船に入るだけなのに.....


A「どうしよ......」


泣けてきた.....


ガラガラ


立花「おや、先客がいたか.....」


A「たち、ばな、せんぱい.....」


立花「Aか.....！？！？ど、どうした！」


ぽろぽろと涙を流しながら、立花先輩の方を見た。


潮江「仙蔵どうし....A？」




立花「どうした！？なぜ、泣いてる！？」


A「ぁ、いえ、なんでも、ない、です.....」


目を擦った。


立花「擦るな。赤くなってしまう」


潮江「なんか、あったのか？」


A「ぁ、ぇあっ、と.....」


あ.....消え、た.....立花先輩だ。立花先輩のおかげで、消えた....


立花「大丈夫か？」


A「ぁ、はい....ありがとうございました.....」


出よう....


A「僕、出ますね。ごゆっくり」


潮江「風邪ひくぞ。湯船に浸かれ」


A「.....はい」


浸かった。

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