"視える"編入生

・ ページ16

〜図書室〜


土屋「失礼します」


A「失礼します.....」


先生の後ろに隠れながら、図書室に来た。


長次「土屋先生....と」


顔に傷がついた人が、俺の方を見た。


A「ぁ、ぇと....み、水上、です....」


長次「....下は？」


A「ぁ、A、です.....」


せんせぇ....助けてぇ....


土屋「大丈夫ですよ」


A「あれ....？」


憑いて、ない.....むしろ....


A「暖かい.....」


長次「？」


A「ぇ、あ、いゃ、なにも.....」


コミュ症、直したい.....


子供の霊「？」


A「！」


傷の人の足元から、ひょこっと顔を出した女の子の霊。


A「こ、ども....？」


祓った方がいいのかな.....


子供の霊「はらわ、ないで.....」


A「分かった」


子供の霊「いいの？」


A「その人のそばが、心地良いんだろ？無理に祓う気はないよ」


子供の霊「ありがと！！」


俺の足に抱きついてきた。


A「！護ってあげてね」


子供の霊「うんっ！」


中には、こういう守護霊？っていうのかな。それが居る。

そういうのは、祓わない。守護霊達はその人が好きだから。


長次「図書委員会....」


A「ぅえ！？」


近！！

顔が目の前に


長次「怖い、か？」


A「！....怖く、ないです」


長次「顔に、傷があるのにか？」


A「あなたの傷は、勲章の傷.....かっこいい、です」


長次「！ありがとう....申し遅れた。六年ろ組、図書委員長の中在家長次。よろしく....」


A「よ、よろしく、お願いします！」


土屋「内容を教えて貰ってもよろしいですか？今日は、委員会見学をしようと思いまして」


長次「はい....図書委員会は、本の整理整頓、それと....」


雷蔵「期限内に返却してない人へ返却の催促をするんだ！」


A「！不破先輩！！」


長次「雷蔵」


雷蔵「整頓が終わったので」


長次「そうか....」


雷蔵「委員会見学かい？」


A「はいっ！」


雷蔵「ん、色々見ていくといいよ」


頭を撫でられた。


A「！えへへ....」


心地いいや....


雷蔵「ふふっ」

・→←委員会見学

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す