キミと夏恋 ~N.yuto/U.hidaka ~ (ページ19)

今日:9 hit、昨日:18 hit、合計:48,020 hit

Blue_18 ページ19

『ねえ、ほんとにエスパー？』

飛「エスパーじゃないよ笑
Aちゃんのことなら何でも分かります」

『逆に怖いよ？』

飛「引いちゃった？」

『ちょっとだけ笑』

飛貴くんと話していると、自然と笑顔になっていた。

飛「やっと笑った！」

『ふぇ？』

むぎゅーっと私の頬を摘んで、笑顔を見せる飛貴くん。

いつも気遣ってくれて、優しくて、笑顔にしてくれて、嫌いなところがひとつもない。

私やっぱり、

_____お前、ちょっと休んでろ。
_____ 俺とじゃなくて浮所とだったら良かったのにな。
_____ほら、これ持ってけ。
_____ せっかく2人きりにしてやったのに。
_____ 俺は忙しいから2人で行ってきたら？

違う、違うよ。
思い出すのはぜんぶ那須の不器用な優しさばかり。

飛貴くんが好き、改めて自分の気持ちと向き合った時、頭の中にチラついて離れなかったのは、那須だった。

飛「 Aちゃん？大丈夫？」

『あ、うん、ごめん』

飛「あーーもうせっかく笑った顔が台無しだよ！ほら、笑ってー！」

私を見てニコッと微笑む飛貴くん。
私が好きなのは__________

『ねえ、飛貴くん』

飛「ん？」

好き。たったその一言が、言えなかった。

『花火大会、楽しみにしてるね』

飛「俺も」

花火大会まであと3日。

早く伝えなきゃ。
なぜか焦る気持ちが、私の心を強く動かした。