キミと夏恋 ~N.yuto/U.hidaka ~ (ページ14)

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Blue_13 ページ14

飛「めっちゃいっぱい買ったねー！」

『ほんとに、一つぐらい持つよ？』

飛貴くんも那須も両手にバッグと袋を抱えてるのに、私は手ぶらで。

飛「 Aちゃんはいーの！
俺が居なかったら大変だったね！那須！」

雄「だから俺は1人で…「はいはい、強がらないの！那須くん！」飛

飛貴くんにいちびられてため息をつく那須。
素直になればいいのに、相変わらず捻くれている。

飛「あ！2人ともこの後暇？」

『あーうん、今日はお店休みだから宿題しようかと……「よし！！じゃあデートしよ！！！」飛

『で、で、デート！？！？』

隣にいた那須も、さすがに目をまん丸にして驚いている。

飛「だめ？3人で！」

雄「いや、俺を巻き込むなよ」

飛「いいじゃん！せっかくの休みなんだから、たまには3人で遊ぼーよー！ねー！」

この夏、ずっと海の家で働き詰めだった私たちは、どこかに出掛けることもなかったし、飛貴くんの提案に乗り気だったが。

雄「俺は忙しいから2人で行ってきたら？」

飛「えー！つまんないなー！那須が居なきゃ意味ないじゃん！」

雄「何でだよ！デートってそもそも2人でするもんだろ」

飛「あれ？もしかしてヤキモチ？」

雄「なわけあるか！」

飛「じゃあほんとに俺が貰うよ？」

『 ……え？』

冗談を言い合っていたはずの2人が、突然真剣な表情でばちばちし始めて。

雄「勝手にしろよ」

『え！？ちょっと！那須！！』

また先に行ってしまった那須を追いかけようとすると、

飛「まって」

また飛貴くんがそれを遮った。今度は、本当に真剣な顔で、私を見つめる。

『でも…… 』

飛「俺、さ、」

キキーーーーーーッ、と突然、嫌な音が耳をつんざく。

飛貴くんが何かを言い出そうとしたその瞬間、私はハッとしてその音の方へ走った。