白き愚者は蒼穹に嗤う

愚者が二十八人 ページ30

ｰ次の日の自由時間ｰ

今日の副作用は軽めの方だったので本と眼鏡をもって外にいるレイのところに行く

そこには鬼ごっこを終えた皆がいた。

エ「またノーマンに負けた！」

いつもの光景だ。

すると、シスターが現れた

シ「私みんなと仲良くなりたいの、鬼ごっこしましょう！」

少し同様する最年長組とは裏腹に年少たちは大喜びだった

俺は本に目を向けながらレイに言った

「…気になってるんでしょ？行ってきなよ」

レ「あぁ…」

シ「勝負の時間は２０分、私が「鬼」よ！みんな？逃げきってね」

しばらくすると鬼ごっこが再び始まった
始まってから10分も経たない内にほとんどの人が捕まってしまったらしい

俺のいる木の周りにはその人たちが集まっていて、「シスターくそ速い」や「この葉っぱ道に落ちてたの！」などという声が聞こえる

『あと10分弱か…』


sideエマ

エ『おかしい…人が少なすぎる』

ｻﾞﾜｯ

エ「！！」

フィ「エーマー！」

ﾀﾞｯ

エ「口閉じて！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

エ「ﾊｧ、ﾊｧ、ﾊｧ」

エ『シスターだ…！』

エマは岩陰に隠れた

ｻﾞｯｻﾞｯ…

シ「2人抱えて走り続けて疲れたでしょう？エマ、休まなきゃ動けないわよね。こんな追われ方したこともないでしょうし」

息がきれているエマに対し汗1つかいていないシスター、体力の差は歴然だ

シ「知ってる？ノーマンの弱点は"体力"、昔体が弱かったんですってね。
レイの弱点は"諦めが少し早いところ"。
判断が早い分切り捨ててしまうのも早いのよね。」

シスターは走った後だというのに平気で会話をしている

シ「Aの弱点は、“虚弱体質”ね。運動ができない訳ではないけど、まともに運動できる日が少ないんですって」

シ「そしてエマ、あなたの弱点は"甘さ"。
追われているのに他の子抱えて逃げちゃうような"甘さ"よね。」

シ「さぁ、エマ諦めて出て来なさーい、悪いようにはしないわ。
もしあなたがあの日「収穫」を見たのなら、私はあなたの味方よ」

エ「…ｯ！！」

シ「みーつけた」



シ「さぁ、後はノーマンとレイだけね」

ﾀﾞｯ

ノ・レ「…！」

シ『いた』

ノーマンとレイは二手に分かれた

シスターはノーマンを追いかける

シ『…？おかしい、いつまで経っても捕まらない』

シスターは思わず眉をしかめた

2人は岩場にいた

シ「！！」

レ「20分経過」

レイがシスターの肩に手を置いた

「「僕／俺達の勝ちだね、シスター」」

シ「…なんて化け物を飼っているの！」

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