２８２ ページ32
.
どんぐりつけ麺を食べ終えた父は、烏間せんせーと少し話をしてから帰って行った。
それから夕方まで、売上は順調と言えただろう。
明日の仕込みを終えてから帰る。
電車で降りた渋谷駅近くのコンビニでご飯を買い、徒歩で家まで帰る。
｢春いつ来るんだろ〜な〜｣
ビニール袋に入ったお弁当を振り回しそうになったが、グッと堪えてもう暗い空を見上げる。
三途｢今ですよ｣
｢は？｣
後ろを振り返ると春が居て。
｢いや早くない？｣
三途｢そうですか？｣
別に私と春が一緒に歩いてても変じゃないか、と思う。
｢とりあえず私の家ね｣
三途｢はい｣
にしても今日は偉く素直と言うか、なんと言うか。
チラリと春を見るとただ目の前を見ていて。
｢今日は楽しかった？｣
三途｢.......美味しかったです｣
｢それは良かった｣
家に着き、鍵を開ける。
電気をつけて中に入れば春も着いてきて。
｢うちに来るの久々だよね〜
晩御飯食べた？｣
三途｢いえ、俺はなくても、｣
｢いくらどんぐりつけ麺が美味しかったからって、晩御飯抜くのはダメだよ。｣
明日の朝ごはん用に。と買っていたおにぎりを袋から出し、春に渡す。
三途｢別にいらないですよ｣
｢私が食えって言ってんのに食えないの？｣
三途｢........いただきます。｣
ソファーに座らせて私はキッチンに飲み物を取りに行く。
市販のペットボトルに入った飲み物と、調味料しか入っていない冷蔵庫を開ける。
麦茶を取り出して、ガラスのコップに麦茶を入れてから、手に上手いことペットボトルとコップふたつを持ち、リビングに行く。
麦茶の入ったコップと、ペットボトルを机に置き、買っておいたお弁当を開ける。
｢で？話したいことって？｣
割り箸を割り、春を見る。
三途｢あいつ.......ムーチョ、王を裏切るつもりで、｣
結構重たい話を持ってきたな、と思いつつ、｢それで？｣と耳を貸した。
三途｢年少に居た時のボスが動くらしく、確か横浜の、｣
｢......ムーチョはS62世代だったね｣
三途｢はい｣
｢厄介な事になるな、｣
三途｢Aさんもこっちに帰ってきているってことは、｣
｢うん、蘭と竜胆も横浜にいる。
ムーチョと同じ“ボス”の為に｣
私はマジかよ、と頭を抱える。
ムーチョが行けば確実に抗争は避けれない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2024人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
引きこもり隊 - 一気読みさせていただきました！！めちゃくちゃ丁寧で読みやすく、なおかつ読んでいて飽きなくて、神作品としか言いようがありません！！応援してます！！！！ (2022年6月20日 22時) (
レス) @page46 id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 最高ですか⁉︎ありがとうございます！ (2022年6月20日 20時) (レス) @page7 id: e56a568d86 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 久しぶりの更新、！？！？これからも頑張ってください👊🏻🤍 (2022年5月28日 18時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
キノコちゃん(プロフ) - 今まで読んできた東リベ×暗殺教室の小説の中で一番好きです！！これからも頑張ってください！ (2022年5月20日 23時) (レス) @page28 id: 22c302028c (このIDを非表示/違反報告)
レミー - ものすごく面白いですね！これからも更新頑張ってください！ (2022年4月30日 15時) (レス) @page19 id: b6cb28d82a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2022年4月3日 23時
