. 東卍メンバーさんE組になりました ３

１５０ ページ50

.


絶対マイキーに誤解されてそうだし、余計に話しにくくなってしまった。


そう思いながらお兄ちゃん達の刺青と私の刺青を掘ってくれた人のところに来ていた。


彫り師｢A〜、どこに入れる？｣


｢ん〜右の脇腹｣


ここら辺、と手で抑えると了解、と言う彫り師。


寝転べ、と言われたためベッドに寝転がる。


右の脇腹を上に向かせるために左側に向いた。


｢そう言えばお兄ちゃん達は？

来るって聞いてたけど｣


この人は私が東卍だと知っているしお兄ちゃん達が灰谷兄弟だとも知っている、不良界隈の中じゃ数少ない一人。


彫り師｢あ？知らねぇよ
あの二人来てねぇし｣


｢来るって言ってたんだけどなぁ｣


彫られる痛みに耐えつつも、この刺青、仲間にバレたら終わりだな、と考えた。


あの二人の刺青は有名だし。


繋がったデザインを見たことがなくても見ればわかる人は分かるだろう。


いや、そもそも二人とも人前で脱がないか。


彫り師｢もう増やさねぇって言ってた口はどこ行きやがった｣


｢あはは〜
増やすなって言った本人らが入れろって言うんだから仕方ないでしょ〜｣


ヒリヒリと痛むが久々のこの痛みに少し頬を緩ませた。


竜胆｢あ、もう彫ってるじゃん｣


蘭と竜胆が店にやって来たようで。


｢そりゃ彫るでしょ｣


蘭｢すっげ、彫ってる｣


彫り師｢当たり前だ馬鹿。｣


竜胆｢脇腹とか痛えだろ｣


｢まぁうん、痛い。｣


蘭｢て言うかA泣いた？｣


蘭が私の顔の目の前でしゃがみ込んだ。


蘭｢目赤いし、腫れてる。｣


｢ちょっと友達と色々話してただけ。｣


竜胆｢今年に入って良く泣くなぁ、お前｣


彫り師｢Aって泣くのかよ｣


｢その言い方私が泣かないみたいじゃん｣


彫り師｢いや泣かねぇイメージしかねぇから｣


｢まぁあんまり泣かないことの方が多いよ、

今年はちょっと異様なだけ。｣


そう、異様なだけ。


.


. 東卍メンバーさんE組になりました 4


.

この小説の続きへ→←１４９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す