. 前世の婚約者は人気アイドルの我妻くん ２

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律｢おつかれさま｣


｢ありがとう、｣


律がタオルを渡してくれて。


私は汗を拭く。


初日は何事もなく終えることが出来た。


律｢はい、｣


そう律から渡されたのは私のスマホ。


電源を入れると善逸から連絡が入っていて。


律｢ずっと心配してたみたいだよ、

落ち着いてから連絡入れてあげて｣


｢うん、わかった。｣


ドサッと楽屋のソファーに座ってから背伸びをする。


律｢取り敢えずタクシーを一時間後に呼んでるからシャワーして、着替えてね。｣


｢はーい｣


律｢私は明日の打ち合わせに行くけど何かあったらスタッフさんに声掛けたらいいから｣


｢おっけー｣


律は楽屋から出ていって。


私は少ししてから立ち上がってタオルとメイク落としを持ってシャワールームへと向かった。


ステージから見る客席はペンライトが光っていてとても綺麗だった。


善逸はずっとあれを見ていたのか。


イヤモニを付けていても耳がいい為“欲”の音が聞こえてきていた。


ファンからか、関係者からかは分からないが耐えれるようなものではなくて。


私はシャワールームの鍵を閉めて壁に寄りかかる。


｢はぁ........｣


イヤモニから流す音を大きくしてもらおうか。


いや流石にあれ以上は大きくしてくれないだろう。


耳がいい分律に止められる。


善逸は辛くないのだろうか、


“欲”の音は善逸も聞こえているはずなのに。


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