. 前世は鬼殺隊、その記憶ございます。２

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. 煉獄 side .


風呂に入ったがAの無防備差には驚かされた。


俺だからいいと言ったが俺もそこらの男とは変わりない。


それに年頃の娘。


成人の俺には少し目に余るものがある。


煉獄｢はぁぁぁあ......｣


卒業まで手を出すつもりはない。


だがあの状態で居られては折れてしまうぞ。


彼女は故意にそれをしているのか、それか気づいていないのか。


彼女の事だから無意識だろう。


故意にするとは思えない。


だとしたら尚更分からせねば。


俺の身が持たない。


だが彼女と恋仲になった事はとても喜ばしい事だ。


俺の両親も徳田夫妻も反対はしないだろう。


昔の約束がやっと果たせるのだから。


何かあってはいけないから取り敢えず周りの数人にだけ報告をしておこう。


お館様にも報告をしている方がいいか。


Aは多分両親と竃門少年達にだけ話すだろう。


昔からの知り合いから広まることはないはずだ。


煉獄｢うむ！上がろう！｣


バシャッと立ち上がる。


直ぐに体を拭きAに下を履くように言おうと服を着てリビングに戻るとソファーの上ですすり泣いているAが居た。


煉獄｢？！よもや！どうかしたか？！｣


駆け寄って頬に手を添える。


｢ごめ、ごめんなさ.....｣


目から多くの涙を流す彼女。


部屋のものを何か壊してしまったのか、と思うが何も壊れてないようだ。


ソファーに腰を掛けると彼女は首に手を回す。


俺は彼女を抱き抱え、背中をポンポンと叩く。


煉獄｢どうした？話さないと分からない｣


｢杏寿郎さんが、

杏寿郎さんが死ぬところ思い出しちゃって、｣


そうだ、あの任務の時は彼女も居た。


記憶を取り戻してから一度も泣かなかった。


それが今決壊したのだろう。


煉獄｢俺はここに居る、安心しなさい｣


｢っ、ごめんなさ.....｣


煉獄｢謝らなくていい、好きなだけ泣きなさい｣


声を漏らして泣く彼女には悪いがとても愛おしいと感じてしまった。


俺のために泣いてくれている彼女が本当に愛おしい。


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