. 前世が鬼殺隊？そんな記憶ございません【煉獄杏寿郎】

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夏休みが明け、学校が始まった。


夏休みの間にカナヲちゃん達と随分と仲良くなって。


廊下で炭治郎くん達と話してから次の授業に向かおうとすると曲がり角で誰かとぶつかりそうになって。


｢あ！すみません｣


不死川｢俺の方こそわりぃな、怪我ねぇか？｣


｢はい、ご心配ありがとうございます｣


数学の不死川先生、


｢先生、玄弥くんのお兄さんだったんですね！｣


ニッコリと先生を見ると先生は此方をジッと見て。


不死川｢あ、あぁ......｣


そうだ、この人も記憶があるのか。


｢では次の授業があるので失礼します｣


隣を通り過ぎようとすると腕を掴まれて。


不死川｢煉獄と生徒のお前ことに口を挟むつもりはねぇが......
お前も人事とは思うんじゃねぇぞ｣


｢.......人事だとは思っていませんよ、
不死川先生だってそう、

炭治郎くん達やカナヲちゃんも。
皆私を“前世の私”として見ているから｣


そう言うと不死川先生は目を見開いて手を離して。


｢失礼します｣


私は逃げるように階段を上る。


カナヲちゃん達には仲良くしてもらっている。


だけど、


だけど皆は私を“今の私”じゃなくて私の知らない“前世の私”を見ているのだ。


｢結構複雑なんだよなぁ〜、これ｣


次の授業は美術だがもうサボろう、と思いそのまま屋上に向かった。


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